「株主重視の物まね」日本は世界から周回遅れだ 社会変革するリーダー論「トレイルブレイザー」

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社会貢献につながる企業文化を持つことは、企業にとって必須要件になりつつある(写真:Lucy Brown - loca4motion/iStock)
創業20年で従業員数5万人。世界最大級の顧客管理(CRM)ソフトウェア企業であり、GAFAに並ぶ巨大IT企業であるセールスフォース・ドットコム。
同社のユニークな、成長と社会貢献を両立させるという企業文化を、創業者マーク・ベニオフ氏が生い立ちから企業理念、社会への思いからつづった『トレイルブレイザー 企業が本気で社会を変える10の思考』の日本語版が各所で話題になっている。
本書の魅力を、社会起業家として東北の復興支援や地方創生に携わってきたRCF代表理事の藤沢烈氏が語る。

1%の約束

私は、大災害からの復興支援NPOを経営している。東日本大震災以降、災害のたびに大手企業との連携を続けてきたが、1つの傾向にふと気づいた。支援を要請すると真っ先に連絡をいただけるのが、外資系企業なのだ。

『トレイルブレイザー 企業が本気で社会を変える10の思考』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

グーグルと東北復興支援を共に進めたときに、責任者からはこう言われた。「私たちはこのプロジェクトを社会貢献だと思っていません。あくまで本業だと捉えています」。

外資では、企業文化にまで社会貢献が浸透している。だからこそ、迷いなく迅速に支援に取り掛かることができている。そして外資系企業の中でも、社会貢献で最も注目を集めている企業が、セールスフォース・ドットコムである。

セールフォースの創業者であるマーク・ベニオフ氏が、なぜ、そして、いかに社会貢献活動を進めているのか、余すことなく語ったのが『トレイルブレイザー』である。国内の社会貢献担当はもとより、社会と事業の関係を考えるうえで、すべてのビジネスパーソンにとっても必読の一冊だ。

セールスフォースの画期的な社会モデルとは何か。それがどのような企業文化に裏打ちされているのか。経営トップはいかに社会に向き合うべきなのか。本書は深い洞察を与えてくれるが、その一端を紹介していく。

「たどり着いた答えが、株式の1%、製品の1%、従業員の就業時間の1%を、私たち自身が設立したNPOに投入することだった」(230ページ)

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