オンライン会議を制する人が実践する工夫4つ リアルと同じ生産性には「できる限り顔出し」

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次からは、以上の4つのポイントを踏まえて、具体的な策を解説していきましょう。

コミュニケーションを増やすための4つのルール

オンライン会議の最大の課題と言っても過言でないのが、反応が捉えにくいということです。これをいかにリアルの状態に近づけることができるか、これがオンライン会議のファシリテーションを行ううえでの最大の解決テーマです。

ファシリテーションを行うとき、反応をお互いが捉えるというのはとても重要です。共感してもらえているか、不機嫌な人はいないかなど、つねに人は相手の反応をキャッチしようとしています。

ですから、自動的にメイクや変装ができるアプリや、仮想背景機能なども活用しつつ、できる限り顔出し(ビデオオン)で臨むようにしましょう。

それでは、限られた条件の中で、どのようにお互いの反応を伝え合うか解説していきたいと思います。

① リアクションはいつも1.5倍に

身振り手振り、表情は、いつもの1.5倍にしましょう。
メラビアンの法則は、ご存知ですか。人と人とが直接顔を合わせるフェイス・トゥー・フェイス・コミュニケーションには、次の3つの要素があります。

・言語……7%
・声のトーン(聴覚)……38%
・身体言語(ボディーランゲージ)(視覚)……55%

メラビアンの法則によれば、非言語コミュニケーション(38+55%)のほうを、言った通りの言葉(7%)よりも信用するとの研究結果が出ています。

つまり人は、非言語情報(声&身体言語)から多くの情報を受け取って判断しているということなのです。言葉と矛盾が起きたときは、身体言語を優先して受け入れているのです。

リアルな会議では、言葉では「YES」と言っていても、表情が暗かったりした場合、「納得していないな」「NO なんだな」とファシリテーターとしてキャッチすることができます。オンラインの会議で、そこまで読み取るのは難しい場合がありますが、だからこそ、ファシリテーター自らがいつも以上に身振り手振りなどの非言語情報を意識する必要があるのです。

ボディーランゲージの基本は「大きくうなずく」です。それ以外にもOKのときは大きな丸を描いてみたり、拍手のジェスチャーをしたり、身振り手振りでできる限り反応を届けましょう!

ただし同時に、言葉にできることはできる限り「発する」ことも意識してください。

いくら大きくうなずいたとしても相手に見えないこともあるので、「いいですね!」などと、いつも以上に声に出すようにします。

② 声のトーンに感情を乗せる

声も、大きなカギを握ります。声のトーンで、こちらの感情を伝えることができるからです。

いつも以上に声のトーンに感情を乗せることで、場づくりを演出します。
先ほど、メラビアンの法則についてお伝えしましたが、オンライン会議のときは身体言語が減少するので、これまで以上に声のトーンでメリハリをつける、身体表現していたことを「声に出す」といったことが重要となります。

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