テクノロジーの進歩が問う「生きること」の意味 京大前総長が考える「遊動民」という生き方
「どう生きるべきか」が問われる時代
『ライフスパン』には、信じがたいほど長寿の動物が紹介されています。
例えば、ニシオンデンザメは150歳にならないと性的に成熟せず、510歳に達した個体がいる。そして、ホッキョククジラには、猟師に仕留められた時点で211歳だった個体がいたと。これには僕も驚きました。
ここには、秘密があるはずです。つまり、生物は種類によって長寿のものとそうでないものがあり、それは、単なる環境条件や栄養条件だけではなく、なんらかの遺伝子で決められた部分があるのではないか、と。著者のデビッド・シンクレア氏は、その秘密を突き止めることができれば、人間も長寿命を達成できるだろうと考えています。
ただ、そうなると、人生観が変わるということを考えなければなりません。



















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