採用面接で「血液型を聞く」のはなぜ、NGなのか ビジネスマンが注意したいステレオタイプ

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面接などで相手を和ませよう、根掘り葉掘りプライベートを聞くのは考えものです(写真:xiangtao/PIXTA)

皆さん、こんにちは、デビットです。私はカナダ国籍なのですが、ありがたいことに多くの日本人の友人からカナダが大好き、と言ってもらえます。イギリス連邦らしい英国風文化、アイスホッケーは国民的スポーツ、雄大なロッキー山脈の大自然……。

「デビットさんもロッキー山脈の近くに住んでいたのですか?」

よく聞かれます。残念ながら私の実家は東側のトロントなのでロッキー山脈はテレビで見た程度で、行ったことはありません。おそらくかなりの数のカナダ人がロッキー山脈を直に見たことがないと思います。

カナダ人と言うと、森の中の湖のほとりに丸太小屋を建てて、食卓にはいつでもメープルシロップが置いてある、というイメージがあるのかもしれません。しかし実は、カナダは国土の広さは世界2位で、端から端までは飛行機で飛んでも6時間半かかります。日本から香港、フィリピンあたりまでの距離を移動してもまだ同じ国、と思ってもらうとイメージがわくでしょうか。

「日本人は勤勉というステレオタイプ」

こうした「この人は〇〇人だから、こうに違いない」という決めつけをステレオタイプと言い、以前はそうした会話をからかい半分にすることも多く、それらは他愛のないジョークや仕方のない誤解として受け入れていました。

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しかし、昨今の多様性のある社会を実現させるうえでは、ステレオタイプで相手を断定してしまうという行為は控える風潮にあります。ソーシャルメディアをはじめ、現代の私たちは以前よりも異なる立場の人とのコミュニケーションが増えてきたことが、こうした風潮を後押ししているのかと思います。

ステレオタイプの典型として、その国の国民性についてこうである、と決めつける話がよくでてきます。日本人やドイツ人は勤勉だ、イタリア人の男性は女性に優しい、イギリス人はジョークがうまい、そしてカナダ人はウインタースポーツが得意──といった類いです。

ここにはあえて書きませんでしたが、ネガティブな思い込みは無論NGです。「あの人は〇〇人だからいい加減だ」などですね。

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