「7人に1人」グレーゾーンの人が苦しい根本原因 身近な子どもが「非行少年」に変わる瞬間

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これが、現代社会で、「困っている子ども」として注目されている理由の1つではないかと考えます。

困っている子どもの「生きづらさ」の3要因

例えば立体図を模写するという課題があります。両脇の模写は小さな子どもが描いたものではありません。実は世間を騒がせるような凶悪犯罪を行った非行少年たちが描いたイメージです。これを見てどう感じるでしょうか。凶悪な非行少年のイメージが変わらないでしょうか。同時に小学校などでかなり勉強にも苦労してきただろうことが推測されます。

おそらく、勉強だけでなく、対人関係や運動などでも苦労してきたであろうことも想像にかたくありません。そして小学校・中学校で困っていた子どもたちは、その生きにくさに気づかれずに、いじめに遭ったり「厄介な子ども」として扱われたりして、それらのことが原因で彼らが非行化していった可能性も否定できないのです。そしていま現在、全国の学校にも同様に生きづらく困っている子どもたちが大勢いるはずなのです。

ここで、わかりやすくするためこれらの子どもの「生きづらさ」を次の「3つの特徴」に分類してみます。

認知力の弱さ (学習面)…… 認知機能の問題。見たり、聞いたり、想像することが苦手で、そもそも教育を受ける土台が弱い。勉強が苦手。
対人力の弱さ (対人面)…… 感情の問題(人の気持ちがわからない、すぐにキレる)、自己評価の問題(自分の問題点がわからない)、会話力の問題(基本的な人との接し方が苦手)、柔軟さの問題(融通が利かない、予想外のことに弱い)。
身体力の弱さ(身体面) …… 身体の使い方の問題(運動が苦手、手先が不器用など)。
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