東大生も驚愕!「東京藝大生」の努力が凄すぎた

「不確実な時代」に必要な努力のカタチとは?

しかし、僕が本当に驚いたのはもう1つのポイントです。

入試で培った技術を「捨てる」努力

それは「その技術を大学に入ってから捨てなければならない」ということです。

先ほどから僕は「技術」と「個性」という対立軸で東京藝大の入試を説明しています。実はこの「技術」が高い状態で大学に入学した後、その技術を1年かけてどんどん「捨てて」いかなければならないというのです。

技術が高い状態とは、「上手く描く能力が高い」状態にほかなりません。しかし、芸術というのは「上手く描く」ことには重きが置かれないのだそうです。

「個性」「独自性」を出さなければならないのです。

そしてその「独自性」のためには、「技術」は邪魔になることが多いのだそうです。最初の1年間で、これまで培った技術をどんどん捨てて、独自性を身につけなければならない。それが非常に大変なのだそうです。受験のために技術を身につけた時間が長い人ほど、ここで苦しんでしまうのだとか。

「え? じゃあなんのために技術を身につけるの!?」と思われる方もいらっしゃるでしょうし、事実、僕も本気でそう思ったのですが、後から考えてみると理にかなった話ではあるのです。

物事を習得するときには「守破離」が大事だと言われています。

まずは、物事の型を知り、昔から言われている技術を「守る」。次に、その型をどんどん自己流にアレンジして、技術を「破る」。そして最後に、その技術を捨てて、1から型を作る。技術から「離れる」。

これによって、人間は何かを学び、身につけられるのだそうです。勉強で言うならば、まずは先生から言われたとおりに勉強し、その後でそれを自分なりにアレンジし、最後は自分で1から勉強の方法を組み立ててみる。この3つのステップが必要だということです。

僕も偏差値35から東大に合格しようと思ったときには、最初から自己流を作るなんてことは、とてもできませんでした。自己流でやってみて失敗ばかりしていました。

逆に型を理解し、先生の言いつけや世間一般で言われている勉強法を守っていても、成績が上がらなくなるタイミングがありました。そこで「自己流」の勉強を考えて、型を破って型から離れたときに初めて、成績がグッと上がるようになりました。

だから、まずは「型」を知らないと自己流を作ることができないというのは、非常に納得できる話なのです。

これと同じで、「技術を一度身につけて、その後で捨てる」のは、上手く描く「技術」を身につけないと自己流を作ることもできないからなのだと思います。

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