東大生も驚愕!「東京藝大生」の努力が凄すぎた

「不確実な時代」に必要な努力のカタチとは?

まず、僕が「東京藝大ってヤバイな」と感じたポイントが2つあります。

「個性を磨く努力」って、何をすればいいの!?

1つ目は「技術と個性の両立の難しさ」です。

今回取材して驚いたのですが、東京藝大の美術系の学生のほとんどは美術予備校に通っていたそうです。予備校に通っていない人を探すほうが難しいくらいなのだとか。「独学では東京藝大には合格できない」というのは、割とポピュラーな話だそうです。

その理由として挙げられるのが、デッサンや平面構成・立体構成といった入試課題です。これらには基礎能力の高さ・技術力が求められ、予備校に通って人から習いながらでないと、その技術を身に着けるのはきわめて困難なのだそうです。

これだけだったら、一般的な入試と同じで、東大を目指す場合と同様だなと思うのですが、問題はここからです。

この「技術」が高すぎても、合格できないというのです。

例えば、美術予備校では何年も浪人する人はわりと多くいらっしゃるそうです。3浪目、4浪目の人と現役で目指す人とが一緒にデッサンをするそうなのですが、3浪、4浪の人は非常に技術が高く、「こんなに上手いんだ!」「なんでこの人が合格できないんだろう!?」と驚く学生が多いのだそうです。

しかし、それには理由があります。東京藝大の入試は、「技術力の高さ」だけでなく、「個性」も発揮しなければ合格できないのです。

絵を上手く描ける人ほど、この壁にぶち当たるのだそうです。自分の「個性」がある絵を描かなければならず、実はそれは「技術」と相反する部分がある能力だというのです。

例えば今回取材に協力してくれた人の1人は、2浪で東京藝大に合格した方なのですが、1浪目のときには予備校で何度も1位になるほど、技術力が高かったのだそうです。

しかし、それでも東京藝大に落ちてしまいました。

そのときに予備校の先生に言われたのは、「2浪目は、君はもう予備校には来ないほうがいい」ということだったそうです。

「君は技術としては申し分ないレベルまで来た。これで落ちたということは、『個性』が欠けてしまったということだ。だから、2浪目は好きなように、遊んで生活したほうがいい

その人はそのアドバイスを守り、2浪目は予備校には行かずいろんな経験をして、次の年、東京藝大に見事合格したのだそうです。

……普通の受験では、まずありえないことです。「成績が良くなりすぎると落ちる入試があるなんて」と僕はこのとき、強い衝撃を受けました。

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