訪問しない営業で成果を出す顧客獲得の新手法 新規開拓のためのオンラインセミナーのやり方

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ここで気をつけたいのが、セミナーの名称を「SNSの活用手法」のようなぼんやりしたものにすると、ターゲット以外の、SNSで発信をしたいと考える個人やSNSをビジネスに活用しようとする中小企業などがセミナーに申し込んでしまうことです。ターゲットはあくまでも、大企業のSNSマーケティング担当者。それ以外の参加者が増えても、目標とする商談数にはつながりません。

理想はターゲットのみが参加する状態です。そのため、案内文書には、ビジネス用途であることを明記し、大企業の成功事例を多く入れるなど工夫する必要があります。このような案内文書を受け取れば、個人や中小企業は「これは私のためのものではないな」と感じ、逆にターゲットは自分の課題解決に役立つイメージが具体的になるでしょう。

目標を具体化し、ターゲットを定め、自社商品がターゲットの課題解決につながるよう整合させることが、成果につながるオンライン・セミナー企画の肝となるのです。

見た瞬間に価値がわかるタイトルをつける

誰にどのような内容をどう届けるかが固まったら、次は、ターゲットに刺さる案内文の作成です。案内文に必要な条件は以下です。

(1)ターゲットが「これは自分に価値があるものだ」と反射的にわかる
(2)ターゲットが「これは受けるに値する」と判断できる

この際、何よりも大事なのはタイトルです。セミナー案内はFacebookなどのSNS、メーリングリスト、Peatix(ピーティックス)やEventRegist(イベントレジスト)のようなイベント管理ツールで目にする人が多いと思います。開催するオンライン・セミナーは、多くの流れていく情報のなか、たまたま運よく目に留めてもらう必要があるのです。

よってセミナーのタイトルやサムネイルは、見た瞬間に「あ、これは自分のためのものだ」と目を引くものでなければすぐに流されてしまいます。私はこれまで、400件ほどのセミナーを企画していますが、実際、広告も打たないのに次々と申し込みが入る「大ヒット」タイトルはそれほど多くはありません。いくつか実例を挙げると以下のようなものになります。

・Instagramマーケティング“即効”実践講座
・中の人に聞く、ハイプサイクルの本当の読み方
・価値創造とアート ~高収益企業の創業経営者にきく実践事例
・デザイン×経営の最先端
・ハーバード・デザイン大学院が教える最先端の事業創造メソッド
・起業のダークサイド
・ICO超入門
次ページ案内文の構成に欠かせない要素
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