「小5から保健室登校」の少女が学校で学んだ事 同じ不登校仲間の親友を12歳のときに亡くした
「まりお姉ちゃん、元気ですか? みーこちゃんが亡くなってもう23回忌になりました。今日みーこちゃんのお墓参りに行って、まりお姉ちゃんのことを思い出してメールしました。今でも時々みーこちゃんが私の夢に出てきます」
15年ぶりにメールをくれたのは千秋さん(仮名)、現在34歳です。
千秋さんは、筆者が学生時代にボランティア参加していた不登校の会で出会い、当時は週に一度くらいのペースで電話をくれてお家の相談や悩んでいること、学校のこと、なんで生きているんだろうっていつも思っているということなど本当に沢山のお話をしてくれていた少女でした。
保健室で共に過ごした心の同志
みーこちゃんと千秋さんは学校に馴染めず、小学校5年生の頃から不登校となり、お互いに励まし合いながらなんとか保健室登校をしていた親友同士でした。
千秋さんは転校してきてすぐにクラスでのいじめと、それを無視していた担任への不信感から登校拒否をするようになっていました。みーこちゃんは小学校3年生のときに両親が離婚し、その後母親の再婚相手の義父と相性が悪く、なるべく家にはいたくない、かといって大勢がいるクラスにいるのもしんどい、静かなところでそっとしておいてほしいという心の疲れから4年生の3学期頃から保健室登校をしていました。
7月の学期末に、千秋さんがお母さんと学校へ荷物を取りに行った際に、養護教諭の計らいでみーこちゃんを紹介され、千秋さんは「自分だけじゃないんだ」と随分励まされたと言います。みーこちゃんは夏休み中もほとんど保健室に来ていましたので、心の同志ができてからというもの、千秋さんも夏休み中の養護教諭が日直で学校にいる日に保健室に顔を出すようになりました。
お互いに大きな声で笑うようなことはないものの、なんとなくそっと一緒の空間にいても違和感なく、徐々に打ちとけるようになっていきました。
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