「ゲーム脳の信憑性」を現役医師が怪しむ理由 「脳の活動を低下させる」とまでは言い切れない
ゲームを通じた経験で多くを学び、人生を豊かにしてきたトッププロたちの話を前回、前々回で紹介してきた。一方で、「ゲームをプレイする危険性」も、たびたび指摘されている。
話題になっているのが、2020年3月に香川県議会で可決された「ネット・ゲーム依存症対策条例」だ。これは、18歳未満のゲームプレイ時間について、その保護者に、「平日は1日60分、休日は90分まで」というルールを守らせる努力義務を課す内容で、個人がゲームをプレイする時間の目安を規定した、全国初の条例だ。4月1日から施行されたことは新聞やテレビで取り上げられた。
そう規定する理由として、条例本文にはおおまかに以下のふたつが挙げられている。
②とくにオンラインゲームは依存性が高く、薬物依存のような状態に陥ることがある。
条例に違反しても罰則はないが、SNSではゲーマーのみならず多くの人からブーイングが起こり、広く拡散された。
そもそもルールは「家族が決めること」では?
そもそも「条例で規制するたぐいの問題か?」という疑問がある。私が子どもの頃、(厳格に守ってはいなかったものの)親からゲームのプレイ時間について厳しく注意されてきたが、家庭のルールは、それぞれの家族が自分たちで考えて決めるものと考えるのが自然だ。
鳩山由紀夫元首相は、条例案が可決された翌日、Twitterでこうつぶやいた。
「わが家もかつてゲーム好きの息子に1時間までと約束させたことがあるが、基本は家庭で決めることだ」
1985年頃から「ゲームは1日1時間!」というフレーズとともに当時の子どもに親しまれていた、元ハドソンの宣伝マン「高橋名人」こと高橋利幸さんも、自身のブログでこんな意見を述べていた。
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