35歳超の非正規男性が悲惨なほど困窮する現実 正社員と違い年齢を重ねても賃金が上がらない
非正規雇用者の厳しい労働条件
格差社会に入った日本において、それを説明する根拠として1つ重要なのが、労働者の雇用形態における正規労働と非正規労働の対比である。細かいことを言えば両者の定義はそう単純ではないし、しかもあいまいさが残るものである。
しかしわかりやすい定義をすれば、正規はフルタイムで働いており、しかも雇用期間は無限が原則であるのに対して、非正規は労働時間が短くかつ雇用期間が無限ではない、ということになる。
前者は正社員と呼ばれ、後者は非正社員と呼ばれることもある。両者間に賃金を含めた労働条件にかなりの格差があり、ここ数十年間の不況経済の継続によって非正規労働者の数が激増したことで低所得の人を多く生み、高所得の正規労働者と低所得の非正規労働者の併存というのが、格差社会の1つの象徴となったのである。
非正規労働は、労働時間が短く、雇用期間に定めがあるのが2大特色であるが、これに関連していくつかの特性がある。
・労働時間も企業側の都合によって自由に変更できる
・ボーナス支払いのない場合が多い
・労働時間が特に短ければ(例、週20時間以下)社会保険制度(年金、医療、失業など)に入る資格がない
などである。これらの諸特性を知ると、非正規労働者の労働条件は悪いと言わざるをえない。なお、派遣社員やアルバイトも非正規のカテゴリーに入る。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら