1平米で11円、「掃除機のサブスク」がアツい理由 循環型経済を生き抜くのに不可欠な発想の転換
掃除機も今やレンタルの時代に
SDGs実践の具体的方法論として、多くの企業が注目している「サーキュラー・エコノミー」。環境への負荷を最小限に抑えると同時に、最大限の経済効果を得るための新しいシステムとして、私が最も注目するビジネスモデルの1つが「サービスとしての製品」です。
「サービスとしての製品」とは、これまでのように製品そのものを買い手に販売するのではなく、製品が持つ機能だけをサービスとして提供するビジネスモデル。これを、掃除機のレンタルサービスとしていち早く一般顧客向けに開始したのが、スウェーデンの老舗家電メーカー、エレクトロラックスでした。
同社はストックホルムに本社を置く、創業100年を超えるヨーロッパ最大級の家電メーカーです。ノンフロン冷凍冷蔵庫を世界で初めて発売したことでも知られています。
ある一定期間、製品をレンタルするサービスとしては、日本では複写機やIT機器のリースやレンタルが一般にも浸透しています。また、クルマなどをシェアするカーシェアリングも今ではお馴染みとなりました。
これらはどれも「製品自体が高額で購入するにはハードルが高い」もしくは「使用頻度がそれほどでもないため、必要なときに借りられればよい」という発想で成り立っています。
一方、エレクトロラックスは掃除機という、比較的購入しやすく、使用頻度も非常に高い製品で、消費者へのサービスの提供を開始しました。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら