2022年卒向けのサイトを見ると、インターンシップ特集の掲載社数でも「マイナビ」は増え、「リクナビ」は減っている。
インターンシップ情報が就活サイトに掲載されるのは6月だが、今年6月3日段階で比較すると「マイナビ2022」のインターンシップ情報の掲載社数は5752社。昨年同期は5567社であり、昨年より約200社多くなっている。対する「リクナビ2022」は6000社とマイナビを250社上回っているが、昨年の掲載社数9070社からは3000社も減っている。
新卒採用において就活サイトが登場するのは1995年頃からだが、当時はまだまだ就職ガイドブック等の印刷メディアが中心だった。通信インフラも進み、中核メディアと位置づけられるようになったのは2000年以降のことだ。
かつては「リクナビ」が圧倒
その当時から圧倒的な強さを見せていたのは「リクナビ」であり、「マイナビ」が「リクナビ」の背中を追い上げる構図が長らく続いていた。しかし、現在は「マイナビ」が新卒就職サイトのトップサイトの座に君臨している。
こういう数字を見ても以前なら、「そうは言ってもリクナビ。また巻き返すに決まっている」という感想が多かったと思う。だが、現状はそんなに甘くない。「リクナビ2022」インターンシップ掲載企業の落ち込み、学生利用率の低下を見ると、一時的な落ち込みではないように見える。
リクナビ離れの原因のひとつは、2019年8月はじめに報道されたリクルートキャリア(リクナビの運営会社)が「内定辞退率」データを企業に提供していたことにあるだろう。
内定辞退率の予測はキャリアマッチングに有効であるし、AIのアプリケーションとしても興味深いが、リクルートキャリアは学生に対する告知が不十分だったことから一方的なバッシングを受けることになった。データ提供問題が騒がれた頃にいくつかの大学キャリアセンターを取材したが、大学の不快感はとても強かった。学生に対するキャリアガイダンスに影響した可能性は大いにある。
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