しかし、ここ3年の「1年を通して最も利用した就職サイト」を見ると、異変が起こっていることがわかる。
2018年6月に行った2019年卒学生に対する調査では、「マイナビ」と「リクナビ」の支配率が圧倒的に高く、文系学生では「マイナビ」46%+「リクナビ」33%=計79%、理系学生では「マイナビ」41%+「リクナビ」37%=計78%と、両サイトで約8割を占める。「楽天みん就」の10数ポイントを合わせると9割以上で、「それ以外」は0~数%。あってもなくてもいいような存在だ。
異変は、2019年6月に行った2020年卒学生に対する調査で起こる。依然として「マイナビ」と「リクナビ」が強く、「楽天みん就」が続く構図は変わらないが、4位以下に新顔が目立つようになる。「ONE CAREER」、「就活会議」、「外資就活ドットコム」、「OfferBox」、「iroots」などの面々だ。
2019年卒調査の段階では、まだ「ONE CAREER」、「就活会議」、「外資就活ドットコム」の存在感が薄く、設問回答の選択肢になっていなかった。2020年卒調査の段階では存在感が増してきており、選択肢に加えたという事情もあるが、急増ぶりは無視できない。
2021年卒でもこの傾向は続き、新興就活サイトの利用率は軒並み上昇している。とくに「ONE CAREER」の勢いは強く、文系で「リクナビ(13%)」を2ポイント上回り2位(15%)に躍り出た。
「リクナビ」の衰退が鮮明
「マイナビ」と「リクナビ」の2強にも変化がある。「マイナビ」は、文系では2020年卒(38%)→2021年卒(48%)、理系で2020年卒(29%)→2021年卒(38%)と約10ポイント伸ばしている。
一方の「リクナビ」は、文系では2020年卒(27%)→2021年卒(13%)、理系で2020年卒(38%)→2021年卒(20%)と10数ポイント以上も下げている。就活サイトのトップランナーを走り続けてきた「リクナビ」が凋落し、「マイナビ」の独り勝ち状態になっている。
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