国民民主・玉木代表はなぜ分党にこだわるのか

突然の新党不参加表明はカネと組織が狙いか

国民民主党と立憲民主党の合流新党構想が混乱している。写真は2020年1月、国会で会談に臨む国民民主党の玉木雄一郎代表(左)と立憲民主党の枝野幸男代表(写真:時事)

「安倍政権打倒」を合言葉に旧民進党系勢力の再結集を目指した立憲民主、国民民主両党の合流新党構想が土壇場で混乱している。国民民主の玉木雄一郎代表が合流協議の最終局面で突然、国民民主の分党と自らの合流新党不参加を表明したからだ。

政権担当能力を重視する立場から改革中道路線に固執してきた玉木氏にとって、理念や政策抜きの合併ともなりかねない合流新党は受け入れられないというのが理由だ。2017年に希望の党結党に伴う民進党大分裂の際、議員同士の確執・怨念が発生したことや個別の選挙区事情に加え、資金や地方組織という政党資産継承への思惑も背景にあるとみられている。

「玉木新党」結成を明言

玉木氏は8月19日の国民民主両院議員総会で分党の了承を求める方針だが、各議員の主張はバラバラで、立憲民主側も加わった多数派工作も激化し、玉木氏の思惑通り進むか不透明だ。現状では旧民主党以来のお家芸である内輪の足の引っ張り合いの再現ともみえ、結果的に「遺恨を引きずる再分裂となれば、政権交代への道も遠のく」(立憲民主幹部)ことにもなりかねない。

玉木氏は11日の党臨時役員会で、党内での賛否の対立を踏まえ、ぎりぎりの対応策として分党を提案。「理念や政策が異なる人が集い、無理やり党をつくっても、過去の反省を生かせない」と旧民主、民進両党分裂の際の混乱への反省も踏まえた決断と力説した。

役員会終了後の記者会見で玉木氏は、国民民主を立憲民主への合流組と残留組に分党し、自らは合流新党には参加しない考えを示した。立憲の枝野幸男代表との党首会談が実現せず、「基本政策について一致が得られなかった」というのが玉木氏の言い分で、「政策提案型の改革中道政党は不可欠だ」として、「玉木新党」の結成も明言した。

この方針に対し、玉木氏が分党時に残留組を率いて国民民主を継承する分割政党として新党を立ち上げることで、国民民主の資金や地方組織などの政党資産を継承する思惑がある、との見方も広がる。

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