電通に丸投げ、持続化給付金事業に疑惑続々

なぜサービスデザインが落札することができたのか

代表理事の就任にあたり6月8日にサービスデザイン推進協議会と電通が共同で会見を行った(記者撮影)

「申請から1ヶ月経っても振り込まれない」「コールセンターに何度かけてもつながらない」。対応に不満の声が上がる持続化給付金。新型コロナウイルスの影響で売上高が半減した中小企業等に最大200万円を支給する事業だが、民間委託の在り方に疑義が生じている。

2020年4月、経済産業省は競争入札で一般社団法人サービスデザイン推進協議会への委託(769億円)を決めた。するとサービスデザインは大手広告代理店の電通に749億円で再委託。事業の97%を丸投げしていた。さらに子会社5社に再々委託し、電通子会社からは人材派遣会社パソナやコールセンター業務大手のトランスコスモス、大日本印刷などに外注されていた。

電通は「統合的な管理・運営」を行うとしているが、サービスデザインを挟んだ受託の構造に、「税金がピンハネされている」といった批判の声がやまない。

「われわれがやるべきだと思った」

そうした中、サービスデザインは6月8日の理事会で代表理事を刷新。新しく大久保保裕一(電通グループ執行役員)、浅野和夫(トランスコスモス執行役員)、杉山武志(パソナ常務執行役員)がの3氏就任した。2016年の社団法人設立時から理事を務め、キーマンとされる平川健司氏(19年6月に電通を退社)は業務執行理事に再任となった。

電通とサービスデザインが8日に行った共同会見で、大久保氏は「説明責任を果たしてこなかったことをお詫びする」と頭を下げた。一方、平川氏はサービスデザインが電子申請を推進してきたことを強調し、「(持続化給付金は)われわれが幹事社としてやるべきだと思った」と、国から受託した趣旨を説明。

「IT導入支援」など経産省の補助金事業を数多く受託できている理由を問われると「競争力があるのかなと理解している」と口にした。だが、受託した事業を丸投げする社団法人に「競争力」があるといえるのか。

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