決済システム大刷新、"眠らぬ銀行"への道程

リアルタイム決済は成長戦略に盛り込まれるか

日本もようやく銀行の資金決済システムの見直しに動き出した。24時間365日、いつでも口座振り込みなどができるリアルタイム(即時)決済の導入に向けて、業界団体である全国銀行協会が検討を開始。最大与党の自由民主党も4月24日、党内の日本再生本部と金融調査会の合同会議で決済サービス改革の本格的な議論に入った。

銀行のリアルタイム決済の動きはすでに世界的な潮流となりつつある。

先陣を切ったのは英国だ。2008年5月に、ファスター・ペイメント・サービス(FPS)と呼ばれる24時間365日のリアルタイム決済を始めた。その後、スウェーデンが導入し、今年3月にはシンガポールでも開始。それ以外にも、米国やオーストラリアが準備を進めているほか、インドも導入を表明するなど、世界各国で動きが活発化している。

全銀システムは時間限定

日本の場合、銀行の資金決済は、全国銀行データ通信システム(全銀システム)を介して行われている。平日8時30分~15時30分の稼働時間内であれば、口座振り込みなどが即時決済される仕組みだ。それを過ぎた場合、支払い先への入金は翌営業日に持ち越されてしまう。また、土日や祝日は振り込み処理ができない。いわば、限定的なリアルタイム決済になっている。

日本でも、小口資金の決済については、銀行決済よりも時間的な制約のないコンビニ決済やクレジットカードでの決済の利用が増えている。その実態を踏まえれば、銀行業界の決済サービスに少なからず改善する余地があることは間違いない。

こうした中で、全国銀行協会は、24時間365日のリアルタイム決済導入に向けた議論を始めた。

話題の中心は、19年の稼働を予定する次期全銀システムのあり方と、それに合わせてリアルタイム決済への対応をどうするか、という点になりそうだ。ただし、自民党の政策提言会議において、銀行関係者は検討の手順として「まず利用ニーズがあるか否かを調査する」との方針を伝えており、導入の具体論が話し合われるのは、まだ先となりかねない。

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