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キャリア・教育

日本人の「1億総中流」意識が崩れた決定的要因 2020年を迎えた日本社会の動かしがたい現実

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  • 橋本 健二 早稲田大学人間科学学術院教授
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そこで所得階層を4つに分け、それぞれについて自分を「人並みより上」と考える人の比率を、1975年、1995年、2015年の3時点についてみたのが、下記の図表である。1975年と2015年では所得水準も物価水準も大きく異なるし、1世帯あたりの人数もだいぶ変化しているから、所得の分け方には注意が必要である。

(外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

得階層別にみた自分を「人並みより上」と考える人の比率

豊かな人は自分の豊かさをわかっていなかった

したがって世帯所得を世帯員の数で調整するために等価所得(世帯所得を世帯員数の平方根で割ったもの)に変換し、その中央値の2倍、中央値、中央値の2分の1を境に4つの所得階層を区別することにした。富裕層とは中央値の2倍以上、相対的富裕層とは中央値以上で2倍未満、相対的貧困層とは中央値未満、2分の1以上、貧困層とは2分の1未満の人々である。

図表をみると、人々の階層帰属意識が、この40年間で大きく変わったことがわかる。1975年では、所得階層による「人並みより上」の比率の違いが小さい。富裕層は44.5%と他よりかなり高いが、それでも半数以下である。豊かな人は自分の豊かさを、よくわかっていなかったのである。

そして相対的富裕層、相対的貧困層、貧困層では、「人並みより上」と考える人の比率がいずれも2割前後で、あまり変わらない。グラフには示さなかったが、自分を「中の下」と考える人の比率も、相対的富裕層で54.9%、相対的貧困層で53.8%、貧困層で51.6%と、ほとんど差がなかった(富裕層は46.7%)。

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