プロが分析!大学入試共通テスト「化学」のツボ 「化学・化学基礎編」を乗り切るコツ

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センター試験化学 共通テスト化学
試験時間・満点 60分・100点 60分・100点
解答形式 マーク式(計算問題の解答は、最も適当な数値を選ぶ形式) マーク式(計算問題の解答は、最も適当な数値を選ぶ形式に加え、数値を埋めさせる形式が出題される可能性がある)
問題・問題文 比較的問題文が短い小問が25題出題される センター試験のような小問が減り、新たに長い文章の資料や図・表に各問がぶら下がる形式が出題される可能性がある
問題作成部会の目指す平均点 60点 不明(50点? 2018年11月実施の第2回試行調査では、上位層の識別も含めた多様な識別が意識されて平均点は5割程度を念頭に実施された)

また、センター試験化学の平均点は、54.79点(2020年)、54.67点(2019年)、60.57点(2018年)、51.94点(2017年)、54.48点(2016年)のように、多くの年で問題作成部会の目指す平均点60点を大きく割り込んでいるような状況です。

共通テストになって変わること

出題形式で、具体的に大きく変わると予想されるのは次の2点です。

① 教科書等で扱われていない受験生にとっては見たことのない資料、図・表を読み取る問題(言い方を変えれば、問題集等で見たことがない問題)が出題される
② 問題文が長くなる

資料や図・表は、読み解く過程を必要とするので従来の問題よりも正答率が下がる傾向があり、問題作成部会の目指す平均点が(多くの年で平均点が目標を下回っている)センター試験と同程度であれば、難解な資料や図・表を出題することはかなり困難であると考えられます。

また、資料や図・表にぶら下がる問いは易しいレベルから難しいレベルへと徐々に難しくなっていくことが予想されます(受験生は、最初の問いが難しいとその後の問いを解かなくなる傾向があるため)。ですから、大問の最後のほうの問いは、解きにくい・難しいと感じたときはパスして時間をロスしないような対策が有効になると思います。

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