オンライン就活でも重い「ミスマッチ」の大難題 企業と学生が「お互いに不幸」とならないために

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日本経団連にとってもオンライン就活時代の「ミスマッチ」は難題だろう(撮影:フロントラインプレス)

以前から大きな課題だったミスマッチは、オンライン就活でどうなるのか。

実はコロナ禍の前から、新卒の採用プロセスにオンラインを使っていた企業もある。大手ハウスメーカーの積水ハウスはその1つだ。地方学生の移動経費などを軽減するため、昨年から採用していた。同社の広報担当者は「オンライン採用の経験があり、コロナ禍での緊急対応に振り回されなかった」と言う。

「対面式とオンラインでは、明らかにコミュニケーションの方法が違います。画面の向こうにいる学生のどこに、何に注目すればいいのか。詳しくは言えませんが、去年の経験が生かされていると感じます」

「ただ、会える場合は基本、会ったほうがいい。最終面接までに一度は学生に直接会いたいという現場の声もあります。やはり、人が持つ雰囲気はオンラインだと完全にはわからない。当社の場合、今年は1次と2次はオンラインで、最終面接は対面式で、と感染状況と就活生の現状を見ながらケースごとに対応を変化させています」

コロナを機に就活モデルを根本から変えるべきだ、と話すのは「就活アウトロー」を運営するNPO法人・キャリア解放区代表の納富順一氏だ。就活アウトローでは企業側と学生が2週間ほど合宿し、互いをよく知ったうえで採用を行う。

納富氏によると、これまでの就活では、黒髪やリクルートスーツ、エントリシートの作法、OB訪問のルールなど表層的なことに気を遣いすぎだった。ところが、コロナ禍のオンライン就活では学生の服装が自由だったり、企業の面接担当者も自宅からラフな格好で画面に登場したりと、就活シーンは大きく変わった。

納富順一氏(撮影:フロントラインプレス)

企業も学生も人物本位が望ましい

「本当は企業も学生も人物本位で物事を決めるべきなんです。相互理解して入社しないといけない。コロナで『変化の激しい時代とはどういうことなのか』、学生も理解できたと思います。

簡単に採用活動をやめてしまうところが大手企業でも多々あった。内定取り消しもあった。世の中、案外もろい。それがわかったのではないでしょうか。内定獲得を急ぐのもわかりますが、就職をゴールとせず、一度立ち止まって、働くとはなにかを考えるべきです」

「企業に対する学生の見方も変わっていくでしょう。リモートワークを続けている会社、リモートに対応できない会社、それぞれ何が違うんだろう、とか。その点だけでも会社の雰囲気や文化を知ることができる。就活生による企業選択の基準も変わってくるのではないでしょうか」

取材:フロントラインプレス(Frontline Press)

Frontline Press

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「誰も知らない世界を 誰もが知る世界に」を掲げる取材記者グループ(代表=高田昌幸・東京都市大学メディア情報学部教授)。2019年5月に合同会社を設立して正式に発足。調査報道や手触り感のあるルポを軸に、新しいかたちでニュースを世に送り出す。取材記者や研究者ら約40人が参加。スマートニュース社の子会社「スローニュース」による調査報道支援プログラムの第1号に選定(2019年)、東洋経済「オンラインアワード2020」の「ソーシャルインパクト賞」を受賞(2020年)。公式HP https://frontlinepress.jp

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