オンライン就活でも重い「ミスマッチ」の大難題

企業と学生が「お互いに不幸」とならないために

コロナによって就活戦線もすっかり様変わりしてしまった(写真:jessie/PIXTA)

新型コロナウイルスの感染拡大で、学生の就活シーンも一変した。かねてからの課題「ミスマッチ」は、オンライン面接でさらに拡大しないのか。学生や企業はどんな不安を抱えているのか。

「せめて一度は企業と会いたい」

6月の午後遅く。東京都内の気温は高く、部屋の温度計は27℃を指している。大学4年生の石井晴香さん(22歳、仮名)は、西東京市の実家でオンライン上の「プレゼン選考」に参加していた。マーケティングやPR支援を主な業務とする創業10年の若い企業の選考だ。

オンライン面接に臨む直前の石井晴香さん(仮名)のPC。弟の部屋を借りた(撮影:フロントラインプレス)

プレゼン選考は最終面接の一歩手前だという。Zoom(ズーム)による3日間のプログラム。クライアント企業を想定し、その企業のPR手法を考える内容で、最終日には社員の前で発表する。この日は、まさに最終日だった。

「今回の就活でスーツは1回も着ていません」と言う石井さんは、長袖シャツで臨むという。開始は午後5時。その様子を見せてもらった。石井さんがログインすると、すでに社員6人が画面の向こうにいる。全員、30代前半のようだ。Tシャツ姿やスウェットの人もいる。司会役の女性社員が「緊張している?」と発話し、発表20分・質疑応答10分・フィードバック10分という選考が始まった。

石井さんはZoomで発表スライドを社員と共有し、A社(国内大手の食品加工会社)をクライアントとして取り上げ、「PR戦略を練りました」と話し始めた。A社の概要やマーケティングの事例、競合企業とのPR戦略の比較……。「根強い顧客を獲得するために(A社製品の)ファンが集まれる居場所づくり」を提案。「掲示板サイトを作り、新作商品の先行販売や市場調査を」とアピールした。

資料を共有し、プレゼンを続ける=写真は一部加工しています(撮影:フロントラインプレス)
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