セブン村田社長、「オムニ挑戦は宿命だ」

1万8000店をネットと融合、「いつでもどこでも」

オムニは「チャレンジしなければいけない宿命」

変化の先頭に立ち、挑戦すると話す村田社長

同社にとっては、セブンプレミアムに次ぐグループシナジーがオムニチャネル戦略だという。

国内にはりめぐらした約1万8000店舗の優位性、国内1日来店客数約1950万人の顧客接点。オムニチャネルを推進するのに、これほどのリソースをもつ現状から、村田社長は「オムニはチャレンジしなければいけない宿命」という。ドラッガーの言葉も引用し、「我々は変化をコントロールすることはできないが、変化の先頭に立つことはできる。挑戦することはできる」というのだ。リアル店舗とネットの融合、そのカギを握るのは、上質な商品開発と接客サービスだ。

オムニとはいつでも、どこでも、シームレスに買い物できる仕組みつくりの追求だ。まず注目されるのが全国に約1万6000店ある、セブン-イレブンの店舗での受け取りだ。送料がかからず、宅配を嫌う消費者も少なくないため、期待されているサービスだが、現在テスト中なのが、そごうや西武百貨店で販売されている銘菓をセブン-イレブンの店頭で受け取ること、eデパート(そごう西武)の商品をセブン-イレブンの店頭で受け取ること、イトーヨーカドーの店頭でネット商品の受け取り、デニーズの実験店でネット座席予約の開始などだ。これらを1年後には実施していく考えだ。

「いつでもどこでも」顧客接点の多さがセブン&アイの強み

ネットとリアルの融合も実際、進んでいる。たとえば、そごう・西武キレイステーションの例だ。ステーション導入の背景には、「91%の女性が自分の使っている化粧品に不安を感じている」、「同時にもっと自分に合う化粧品があるのではと考えている」、「今使っているブランドの販売員に気を遣い、ブランド変更に尻込みしている」状況があった。

そこで、キレイステーションを設置し、専門機器を使って肌状態のチェック、対人カウンセリングとセルフカウンセリングを実施。さらに化粧品の旬の情報を発信、オペレーションはそごう・西武の社員が行うようにしたところ、週末はあっという間に1カ月先まで予約が埋まってしまった。そのうち、ネットでの予約が6割を超えた。

一方、eデパートでのリピート率は5割にのぼり、そのうち65%がセブン-イレブンの店頭で受け取りをしていた。リアルでなければ難しいカウンセリングと、ネットの簡便性の絶妙の組み合わせである。多くのチャネルを用意したことで、潜在ニーズを掘り起こせたというわけだ。しかも、ネットとリアルを行き来する動きがわかった。「大切なのは一般的なカウンセリングではなく、カスタマイズされたカウンセリングだった」(村田社長)。

次ページ17年度までには店舗がメディア化、楽しい空間へ
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?
  • トランプ派メディアの実態
  • 中原圭介の未来予想図
  • ココが違う!結果びと
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
好業績の裏で検査不正<br>スズキ「鈴木修経営」の光と影

5月10日の決算会見に登壇し完成検査の不正を詫びたスズキの鈴木修会長。不正は組織的・構造的な問題か、現場への目配り不足によるのか。長年にわたるカリスマ経営の副作用を指摘せざるをえない同社のガバナンス体制を詳解する。