「感じのいい人」が知っている"気配り"の本質 細かいマナーよりももっと大事なこと
マナーはカタチにとらわれすぎないこと
個人の生徒さんへのプライベートレッスンや企業のマナーコンサルティングを行うと、決まって席次やお茶の出し方などの細かい作法を聞かれます。
シーンごとにこういうときにはどうすればいいのか、を知りたい気持ちはわかりますが、あまり細かい型にこだわりすぎると一緒にいる人たちは疲れ、面倒な人だと思われる可能性もあります。
そもそもマナーは、双方、みんなで幸せに、プラスになるために存在するもの。そのためには、「カタチ」や「一般常識」に執着、固執しすぎないことも大切なのです。
私は、マナーとは、「気遣い」ではなく「気くばり」だと思っています。
「気遣い」は、気をつかうことですから、どこかに無理が生じて、疲れやストレスをともなうことがありますが、「気くばり」は、自身の気持ちを自ら相手にくばることですから、そこに無理やストレスはともないません。だからこそ、人はそのふるまいに美しさを感じるわけです。
ですから、基本のマナーをベースとしつつも、その場その場で臨機応変に対応できる “ワンランク上の美しい気くばり”を目指したいもの。
「でも、その臨機応変が難しいんだよ」とお思いでしょうか?
臨機応変にふるまうためには、何と言っても、まずは、どうすれば相手にとって心地よい状況を作ることができるのか、と考えます。そして、そうすることで、自分も含めた双方が幸せになる結果を出すこと。そのためには、マナーのカタチだけではなくその成り立ちや意味を知り、理解することが大切です。そうすれば、そのマナーを踏まえて、場面に適したアレンジを加えることが可能になります。
では、具体的なシーンを挙げて“最低限おさえておきたいふるまい”と“ワンランク上のふるまい”の例をそれぞれご紹介しましょう。
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