仕事がつらい人は「慣性の法則」に乗れていない 超簡単!数学的思考が人生をラクにする
人生は有限です。ハイデガーにもメルロ=ポンティにも大きな価値はありますが、そればかりにエネルギーを費やしていたのでは、加速する前に自分の人生が終わってしまうかもしれません。自分を鍛えるのも大事だけれど、大事なのは論文を書くことであって、その準備だけしていても仕方がない。
助走でエネルギーを使い果たしてしまったら、ジャンプするときには加速どころか失速してしまいます。
F=maを用いれば力の配分を考えられるように
ちょうどそのとき、私は『ゲーテとの対話』(エッカーマン/山下肇訳/岩波文庫)という本を読んでいました。そこで出合ったのが、ゲーテのこんな言葉です。
なるほど! ゲーテがそう言うならきっと間違いないはずだ!――この言葉にも背中を押されて、私はハイデガーとメルロ= ポンティという「大物」を自分の荷台から降ろしました。
そうなれば、すぐにでも手の届く「小さな題材」はいくらでもあります。
そこからの1年間で、私は立て続けに4〜5本の短い論文を書き上げました。「m」を小さくしたことによって、まさに明るくのびのびと加速度を上げることができたのです。
なにしろ運んだ荷が軽いので、かつて目指していたような偉大な思想家への道は遠くなりました。しかし書いた論文が評価されて、大学での職を得ることができたのです。
人生の節目節目で、F=maの考え方を用いてみると、今加速するときなのか、重荷を降ろすときなのか――自分を俯瞰して、力の配分を考えることができるようになるでしょう。
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