消費税8%後の勝者は誰だ 小売激変

この難局を各社どう乗り切る??

4月、17年ぶりに引き上げられた消費税。小売り関係者にはかつての悪夢がよぎったはずだ。前回、1997年の消費増税以降、全国のスーパーの売上高(既存店ベース)は、前年比マイナスが続き、結局一度も水面上に浮かぶことはなかった。2001年にマイカルが破綻、そして04年にはダイエーが自主再建を断念するなど、再編・淘汰も起きた。

だが、業界は今回の増税を冷静に受け止めている。アベノミクスによる株高などに支えられ、消費が比較的堅調だからだ。首都圏地盤の食品スーパー・マルエツでは、4月の第2週に入って既存店売上高がプラスに転じ始めた。「駆け込み要因のなかった生鮮食品や総菜は、4月に入って3.4%増えている」(上田真社長)。業界には、少なくとも6月に入れば増税の影響は一巡する、との見方が多い。

それでも安閑としてはいられない。15年秋には消費税の10%への引き上げが予定されている。何よりも、人口減で国内のパイは縮小する。高齢化や単身世帯の増加などによる、消費者行動の変化も激しい。イオンの岡田元也社長は「むしろ駆け込み需要の反動減が収まった後に、本当の競争が始まる」と気を引き締める。

次ページ業界でM&Aが加速 セブンはオムニ再編
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
  • 働き盛りでがんになった人たちの行動
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
コロナ時代の勝者と敗者<br>不動産 熱狂の裏側

実体経済の悪化を尻目に、国内外から熱い視線が注がれる日本の不動産。業界の雰囲気とは対照的に、上場不動産会社の株価は軒並み軟調です。コロナ後の新常態で誰が笑い、誰が泣くのでしょうか。現場の最新情報を基に不動産市場の先行きを展望します。

東洋経済education×ICT