素人も藤井聡太七段の凄さが判る7つの注目点

天才の将棋を楽しまないのは「人生の無駄」だ

① 8割を超える勝率

何と言っても藤井七段はよく勝つ。プロ入り以来の公式戦の通算成績は178勝33敗の8割4分3厘6毛だ。凡そ6局指すと5局勝つペースだ。しかも、毎年8割を超える勝率を記録している。

「7割超」はもはや「異常に強い」領域

あくまでもファンの目線でのメドだが、大まかに言って6割を超える勝率は「強い棋士」、上位クラスの相手と多く当たる位置にいて6割5分はタイトルに手の届くかも知れない「トップクラスの棋士」、7割超えは「最強クラス」又は「絶好調」である。

ファンとしては、通算勝率と1年単位の勝率の様子を見ると個々の棋士の大まかな位置づけと調子が分かる。

例えば、羽生善治九段の7割を超える通算勝率は「異常に強い」。棋士の勝率を解釈するうえでは、棋士の大まかなクラスや年齢との関係を考慮するといい。

棋士は、順位戦と呼ばれる名人戦の予選リーグの所属によってクラス分けするのが大まかには分かりやすい。順位戦のリーグ分けは、A級、B級1組、B級2組、C級1組、C級2組の「5クラス」に分かれていて、この他に順位戦を指さない「フリークラス」に所属する棋士がいる。

このうち、A級とB級1組に所属する20数人が、予選を免除されることが多い大まかには上位クラスの棋士達だ。彼らは当たる相手が強いので、たぶん勝率にして1割くらいのハンディキャップを負っている。このクラスで6割5分くらいのペースで勝っていると、タイトル(公式タイトルが現在8つある)に手が届く可能性が大きい。

一方、デビューから年数が経っていない主に若手の棋士の場合、各種棋戦の予選では下のクラスの相手と当たるので、勝率が高い。棋士の年齢的な全盛期がどのくらいなのかは議論のあるところだが、20代半ばから後半くらいにはピークに達し、トップクラスの棋士はピークの力を長く維持するが、45歳を過ぎると多くの棋士が勝率を1割程度当落とすようになる、という見当で筆者は見ている。

藤井七段は順位戦がB級2組で、各種棋戦の予選から戦うことが多いが、勝ち進んだ後にはトップクラスと当たっているので、同クラスの棋士よりも相手が厳しい。8割を超える勝率は驚異的だ。

次ページ2つめは「記録を塗り替える」凄さ
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