「仕事がうまくいかない」とボンヤリと悩む人へ 因数分解して思考を整理してみるのが先決だ
「因数分解」されていない言葉は相手の反応も薄くなる
一生懸命、内容のある話をしているのに、言葉が相手の印象に残らないとか、いまいち、相手の行動を引き出せないという人がいる。誰かに伝えても反応が薄かったり、言葉が「ふわっと」しているなんて言われたこともあるかもしれない。
例えば、「仕事がうまくいかない」という言葉を使う人がいる。
何がつらいのか、何がうまくいっていないのかわからないので、当人が大変そうでも周囲は手助けもできない。大抵「頑張って」と言われて終わる。
また、「頑張ります」という言葉を使う人もいる。たくさんいる。
安易に使ってしまいがちだが、何を頑張るのかわからなければ、下手をすれば考えなしの人に見えてしまう。
映画や本の感想を求められたときの「よかったです」という感想だって、何がよかったのかわからなければ、相手にその気持ちは届かないかもしれない。せっかく何かに感動して、SNSのコメントなどで気持ちを伝えようとしても、大勢のうちの1人になってしまい、相手に印象を残せない。
いずれもシンプルで思わず自然に口をついてしまいそうな言葉たちだ。だからこそ実感もこもるし、本人からしたら心の底からの言葉だろう。だが、シンプルでリアルな言葉だからこそ、ありがちで伝わらないということもある。どうやって強く、伝わる言葉にすればいいのか。
こういうときに、うまく言語化できる人は、頭の中で「言葉の因数分解」をしている。
例えば「仕事がうまくいかない」を分解していく。言葉の一つひとつを細かく割って、具体的にしていくことで「仕事がうまくいかない」という状況の正体を言葉で明らかにしていく。「会社の人間関係にストレスを感じている」のか「現場の作業が過酷すぎる」のか「アイデアが出ない」のか「上司が嫌い」なのか「やる気が出ない」のか……。
「仕事がうまくいかない」が含んでいる内容を徹底的に細かく具体化していく。
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