ストレスを飲酒で抑え込むのが危ないワケ 耐性を高めるためには有酸素運動が有効だ

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イライラを解消するためとはいえ、「依存症」にもなりかねません(写真:Deja-vu / PIXTA)
スウェーデンにある、ノーベル医学賞を決定する機関・カロリンスカ研究所。この世界最高の医学研究機関で脳のリサーチを重ね、世界的研究者として2000件以上の医学記事を執筆しているのが、『一流の頭脳』の著者、アンダース・ハンセン氏。
脳のスペシャリストとして活躍し、精神科医でもある同氏が、現代人の多くを悩ませる「ストレス」の実態と対策について、最新知見を交えながら解説します。

医学研究の最前線に身を置いていると、「ストレス」に関する研究報告が世界中からたくさん届きます。

それは、「ストレスが、あらゆるパフォーマンスの基礎値を下げる」からです。仕事の効率化・生産性アップが世界中で求められている昨今、脳研究の世界では、生産性を妨げるストレスに熱い視線が注がれています。

ストレスが鬱や疲労といった問題を引き起こすことは知られていますが、そのほかにも次のような実害が出ることが最近になって報告されています。

・心配すればするほど「前頭葉」が萎縮し、論理的な思考ができなくなる
・記憶の中枢である「海馬」が小さくなり、物覚えが悪くなる
・空間認識力が弱まり、自分のいる場所がわからなくなる
・理性の力が弱まり、行動がどんどん「原始人化」していく

ストレスが人体の司令塔である脳を蝕み、あらゆるパフォーマンスに影響が出るのです。

「ストレス発生の仕組み」は解明されている

そもそも、ストレスはどのようにして発生するのでしょうか?

この仕組みを解く鍵は、脳にある「扁桃体」という部位と、「HPA軸」という人体に備わったシステムにあります。

まず、外部からの刺激(物理的なものでも、心理的なものでも)を人が感じると、脳内の扁桃体が反応して警告を発します。

この警告に反応するのが、「HPA軸」と呼ばれるシステム。扁桃体の警告を脳内の「視床下部(H)」がキャッチすると、「下垂体(P)」「副腎(A)」と呼ばれる部位に刺激が順に伝わり、副腎から「コルチゾール」という物質が分泌されます。

このコルチゾールこそ「ストレスホルモン」と呼ばれる物質で、コルチゾールが分泌されるとあなたの体は「命を脅かす危機に直面している」と判断して体を非常事態モードに切り替えます。結果、それが重圧となって心身の疲労として蓄積されていく、というわけです。

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