新型コロナの第2波よりも恐ろしい東京の危機 首都直下地震なら死者約2万人、被害額95兆円

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緊急事態宣言が解除になったが油断は禁物。元伊藤忠商事会長で元中国大使の丹羽氏は、「いまこそ大地震に備えるべき」と警鐘を鳴らすが、その真意とは(写真:Rhetorica/PIXTA)
緊急事態宣言が解除になり、街に人出が戻りつつある。自粛疲れの人々にとっては、ここらで「やれやれ」と一息つきたいところ。しかし、まだまだ油断は禁物。新型コロナウイルスの第2波のことではない。令和の日本が抱えている危機は、新型ウイルスの脅威以外にもまだまだたくさんある。そのなかでも、元伊藤忠商事会長で元中国大使の丹羽宇一郎氏は、「いまこそ大地震に備えるべき」と警鐘を鳴らしている。その真意を丹羽氏が明かす。

首都直下地震はいつ起きても不思議ではない

私が小学生の頃、怖いものの代表といえば「地震カミナリ火事オヤジ」だった。このうちカミナリは、現代では高層ビルや変電所に避雷針などカミナリ除けの設備が整い、またカミナリが実は音ばかりでめったに被害の出ないものと正体が判明したため、怖さのレベルは昔に比べ格段に下がった。

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火事は、住まいや建築物の耐火性が上がり、延焼、類焼のリスクが減ったことで、強風など、よほどの悪条件が重ならない限りは、やはり昔ほどに怖くはない。

オヤジに至っては、昔は「家族がオヤジを怖がった」ものが、いまや「家族をオヤジが怖がっている」。「を」と「が」の位置が変わり、オヤジの怖さなどとうに日本から消滅している。

70年を経てなお唯一怖いのは地震だけである。地震の怖さとは、その破壊力のみならず、いつ、どこで、どの程度の地震が起きるのか、いまもわからないその「不明さ」にその本質がある。しかし、新型コロナで大騒ぎしているいま、日本で地震の脅威を訴える人は少ない。

首都直下地震は、30年近く前にも「30年以内に起きる」と言われ、やがて30年が経つ。もはやいつ起きても不思議ではない。首都直下地震は、いまそこにある危機であり、緊急事態宣言発出前夜の状況にあることはわかっている。

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