コロナ終息後に「東京一極集中」は変わるのか それでも人々が「東京」を選んで住む理由

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首都圏の一極集中が続いていますが、東京は本当に暮らしやすいのでしょうか(写真:まちゃー/PIXTA)

首都・東京の新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。4月7日の緊急事態宣言発令後も感染者数は増え続け、4月30日時点で4100人を超す事態となっている。人口1395万人、人口密度は1㎢あたり6359人の超過密都市だけに、感染拡大を食い止めるのは容易ではない。

日常生活はもちろん、他県への移動も自粛が要請され、地方出身者は帰省も墓参りもできない大型連休となった。意図しないままに「ふるさとは遠くにありて思うもの」という状況になっている。感染リスクに怯えながらの巣ごもり生活はいったい、いつまで続くのか――。

東京は暮らしやすいのか?

今回のコロナ禍で東京に住み続けている人々の意識に変化が表われるかどうか注目している。1400万人近い人々が暮らしている東京(参照:『止まらない「東京一極集中」に見る強烈リスク』)は、新たに感染拡大という大きなリスクを露呈した。この先も東京に住み続けるのか、それとも生活拠点を地方に移すのか。「ポスト・コロナ」時代に向けた模索が始まる。

コロナショックに見舞われる前、東京の住民たちは「東京」に対し、どんな思いを抱いていたのか。注目したいひとつの調査結果がある。東京都生活文化局が2019年11月に公表した「都民生活に関する世論調査」だ。

18歳以上の都民3000人を対象に「暮らし向き」「地域の住みよさ・定住志向」「東京の住みよさ・定住志向」などを調査したもので有効回答は1845人。興味深い設問・回答内容をいくつか見ていこう。

①地域のすみよさ:今住んでいるところが住みよいかどうか
「住みよいところだと思う」:85%(前年比2ポイント増)
「住みよいところだとは思わない」:10%(前年とほぼ同様)
②地域定住志向:今住んでいるところに今後も住みたいと思うか
「住みたい」:77%(前年とほぼ同様)
「住みたくない」:11%(前年とほぼ同様)
③居住地域に住みたい理由
「買い物など日常の生活環境が整っているから」:53.9%
「通勤・通学に便利なところだから」:39.3%
「自分の土地や家があるから」:35.8%
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