マッキンゼーの人がフィードバックを重ねる訳

リーダーでも若手でも使える4つのステップ

直すべきことを指摘することは必要ですが自己流でやっていては効果も上がりません(写真:metamorworks/iStock)

本人やチームのためと思っても、言いにくいこと、耳障りのよくないことを、どんなふうにフィードバックをすればよいのかわからない――。そんな悩みを抱えるリーダーは非常にたくさんいます。

それもそのはず、私たちの多くはフィードバックのやり方を誰からも教わっていません。ほとんどが自己流なのです。

ところが、フィードバックは、そもそも世界標準で使われているスキルで、ビジネスはもちろん、医療や教育など、さまざまな分野で重視されています。かつて私の在籍していたマッキンゼーでは、このフィードバックカルチャーが隅々まで浸透しており、「フィードバックのフィードバック」まで行われていたほどでした。

拙著『リーダーのための フィードバックスキル』でも詳しく解説していますが、フィードバックには、堅苦しいマニュアルというのはありませんが、ある程度の「基本の型」というものがあり、それについてここでは簡単にご紹介したいと思います。

「間違ったことを注意して正す」だけでは限界

通常のフィードバックは、皆さんも次のように慣れ親しんでいるものだと思います。主に、①「間違った行いがあり」→②「それを注意する、取るべき行為を促す」といった単純なものです。「相手が」すぐ直したい、直すべきだと思う事柄についてはこの通常フィードバックのままで私はよいと思います。その行動を続けていると自分にとってはデメリットがあると思わせること、それが肝心なのです。

しかし仕事の中身や複雑な事柄が絡むと通常のフィードバックはあまり有効ではないのです。通常のフィードバック手法が有効ではないのが、日々われわれが切磋琢磨しているストレス満載の仕事場、いわゆる現場です。求められるハードルやバーが高ければ高いほど、通常のフィードバックでは難しいことが多いです。

コンサルティング業界もその傾向が強いのですが、だからこそ、そういった状況にも有効なフィードバックの手法というのが概ね確立されているように思います。確固とした唯一の手法があるわけではありませんが、やり方はどれも似通っています。

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