コロナ禍で再確認された「男女格差」の根本問題 女性が"自然に働ける"会社がやっていること

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育休復帰が一般化するようになった今の女性が直面している課題は、出世か窓際かの極端な2択ではなく、より自然なスタイルで働き続けることができるか、望むスタイルに近づけるかどうか、だろう。

とくに育児と仕事の両立に奮闘する子育て世代は、目の前の1日を生きることがやっとの状態。いきなり「活躍」「管理職」と言われても、気持ちがついていかないという本音がある。

しなやかに働き続けるうちに、「もっと責任のある仕事をしたい」という気持が醸成されることもあるだろう。

そこで大前提として必要なのは緩やかでも働き続けるということだ。この道筋をつけるためにはもちろん、男性側の育児参加は不可欠だ。そこが進めば、これまでひとくくりに考えられてきた「働く女性」の中にもダイバーシティーが生まれ、本当の意味での男女平等に結びつくだろう。

責任ある仕事に就きたいと思う女性も、今はペースダウンして家庭重視で働きたいという女性も、子どもを産んだ女性も、それぞれに存在できるという未来だ。

家族内での理解を深める「家族会議」を実施

それではどうすれば、より女性が企業で働き続けやすくなるか。先述のエイカレの中に参考になる取り組みがあったので紹介したい。

エイカレが募集する実証実験のコンテストに参加した日本イーライリリー株式会社のチームでは、「プライベートの過ごし方」「働き方」「これからのキャリア」について家族で話し合う実験を行った。仕事の印象や理解度、率直な要望を家族で話し合うためのアンケートと称した家族会議用の資料を用意し自宅に持ち帰り、家族で話す時間を作ってもらうという実験だ。調査に参加したのは52人。

① 労働時間について、社員が働きすぎだと思うことがありますか?
② 社員が家族と過ごす時間について、一緒に過ごす時間を十分に取れていると感じますか?
③ もっとプライベートの時間を確保できた場合、何を希望しますか?
④ 社員の仕事内容や会社についての理解度はいかがですか?
⑤ 機会があれば、職場や仕事内容を見てみたいですか?

参加者からは、「アンケートがきっかけとなり、家族がどんな思いでいるのか話すことができた」などの声が上がり、中には家事や育児の分担について話し合いを持てた家庭もあったという。

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