在宅勤務は、コロナ期の特殊現象ではなく、働き方の大きな変化となる可能性を持っています。在宅勤務こそが、「基本的な働き方」になりえます。
その意味で、上でみた動きは、「時代の転換点になる」可能性を秘めています。こうした変化に対応できる組織が未来を拓くことになるでしょう。
もちろん、すべての仕事を在宅勤務に切り替えることはできません。
製造業では、工場に出勤する必要があります。そもそも1カ所に集まって働くという形態は、産業革命によって出現した工場制工業によって始まったものです。また、対人サービス業も、全面的な在宅勤務への切り替えは難しいでしょう。
しかし、少なくとも、多くのサービス業(とりわけ、高度サービス業)とあらゆる産業の管理部門については、「在宅が基本的な働き方」という変化が起きるのです。
日本でも在宅勤務が広がる
日本でも、新型コロナウイルスの拡大を契機にして、在宅勤務が広がりつつあります。そして、在宅を永続化する企業が登場しています。
動画投稿サイト「ニコニコ動画」を運営するドワンゴは、新型コロナウイルスの収束後も、全社員約1000人を原則として在宅勤務とする方針を固めました。動画の編集作業なども自宅で対応できており、業務への支障は出ていないということです。
GMOインターネットグループは、1月27日から渋谷区、大阪市、福岡市のオフィスに勤務するグループ従業員4000人を在宅勤務に切り替えました。
現在も、業務上やむをえず出社が必要な場合のみ感染予防対策を講じたうえで一部出社を認める体制となっています。
在宅勤務体制となったことで、オフィス運用コストの削減が見込まれる一方で仕事の効率はまったく変わらないとし、削減分の費用について事業継続を支える国内の全パートナー(従業員)に還元する「オフィスコスト還元プログラム」を実施するとしています。
在宅勤務リモートワークは、従業員にとって魅力的なオプションです。
悪天候の日に無理して出社する必要がなくなり、通勤ラッシュからも逃れることができます。
都心に通勤しないで済むなら、郊外や田舎に住んで働くこともできるでしょう。そして、住居費を節約することができます。
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