コロナ後に切られる人・必要とされる人の岐路

激変する雇用環境で生き残るための方策とは

通勤する人々の様子。5月7日、東京・品川駅。写真はイメージ(写真:REUTERS/Kim Kyung-Hoon)

緊急事態宣言の解除に向けた出口が少しずつ見えてきて、私たちの関心はアフター・コロナをどう生きるかにシフトしてきている。

営業自粛をしてきた業種の企業に勤める人の中には、自分の職が今後保障されるのか不安を感じている方もいる。また、在宅勤務で1、2カ月出社していない人の中には、在宅中に仕事の成果が出ず、上司にどのように評価されたのかと不安を感じている方もいる。

家にばかりいて、色々と考える時間があるから、かえってキャリアへの不安が募ってくる。アフター・コロナに向けて、どのように自分自身のキャリアを再構築していけばよいのかを考えてみよう。

日本経済はどうなっていくのか

まず、日本経済の環境がどのように変化していくかを見通しておく必要がある。筆者なりに大胆に予測すれば、アフター・コロナの私たちの仕事を取り巻く環境は以下のように変わっていくであろう。

第一に、トランプ大統領が聞いたら怒り出しそうであるが、中国のコロナからの立ち直りの早さ、アメリカのコロナ感染状況を見ると、コロナ後の世界では中国の方が圧倒的に元気になっていくことはほぼ確実だろう。その結果、これまで2030年ごろと予想されていた米中のGDP逆転は、2020年代中盤にも起こってくる。

第二に、その時、日本経済はどうなっているかだ。緊急事態宣言解除後も自粛ムードが続いていくことを想定すれば、2020年の日本経済は、エコノミストが言っているような年率換算で4~5%程度のマイナス成長にとどまらず、年率10%近くのマイナス成長となっても不思議ではない。

内閣府が5月18日に発表した2020年1-3月期の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率で3.4%減のマイナス成長だった。4-6月期はさらなる低下も必至だ。どの企業、どの業種にとっても、経営環境は非常に厳しくなる。

第三に、業種別にどうなるかということであるが、4、5月の緊急事態宣言下での動向に見られるように、観光業、運輸業、飲食業、小売業などは壊滅的な打撃を受ける。5月15日に、東証一部上場企業のレナウンが民事再生法の適用を申し立てたが、廃業・倒産に追い込まれるところが続出する。時間がたつにつれて、他の業種にも影響が拡大し、減収減益となる会社がほとんどということになろう。

第四に、こうした経済動向の結果として、職を失う者が多く発生する。非正規労働者やフリーランス・個人事業主に大きな影響が出るばかりでなく、正規労働者でも職を失う者が急激に増加し、失業率は5%以上にはね上がってくるおそれがある。安定した職場と思われていた大企業でも早期退職の募集が増加し、40代や50代で職を失うサラリーマンが発生するだろう。

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