母の日に選ばれる絵本が描く「親の切なる願い」 母は相反する感情を胸いっぱいに持ちこたえる
彼女はピューリッツァー賞にノミネートされたこともある小説家ですが、3人の子の母でもありました。
愛しい子には、つらい思いや悲しみを味わわせたくない。
けれど親がすべての災いを払いのけてやることはできないので、さまざまな試練を乗り越えて逞しく生きていってほしいというのが、親の願いになります。
それまでの人生を生きてきた親は知っている
そして、じつは人生の深い喜びが悲しみや苦しさと不可分であることも、それまでの人生を生きてきた親は知っています。
だから、この本の要はこのページなのだと、アリスンは教えてくれました。
かなしい しらせに みみを ふさぎたくなる ひも あるだろう。
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どんな悲しいしらせを受け取ったのかはわかりませんが、子どもは失意の底にいます。
傍らで見守ることしかできない親も、どれほどつらいことか。
けれど、その悲しみをくぐりぬけて、子どもは高らかに歌う力を得るのです。
あなたが かぜに むかって たからかに うたう
うたを かぜが とおい ところへ はこんでいく。
うたを かぜが とおい ところへ はこんでいく。
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たいせつに育てた子どもの巣立ちは、もうじきです。
愛しくてずっと抱きしめていたいけれど、だからこそ手放す。
母であることは、相反する感情を胸いっぱいにもちこたえていくことだ。
アリスンは、そう語りました。
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