日産、コロナに翻弄される「再建計画」の行く末

販売が急減、さらなる「リストラ策」は必至

5月28日の決算発表時に日産自動車の内田誠社長は何を語るのか(写真は2019年12月の就任会見時、撮影:梅谷秀司)

業績不振が続く日産自動車が、新型コロナウイルスの感染拡大で正念場を迎えている。

5月下旬に発表される2019年度の決算は最終赤字が確実で、新型コロナウイルスの影響がまともに直撃する2020年度は赤字がさらに巨額になる可能性が高い。販売台数も予想以上の減少が続いており、決算と同時に発表される中期経営計画では、さらなるリストラ策が盛り込まれるのは必至だ。

11年ぶりの最終赤字に

日産は4月28日、2019年度の連結最終損益が従来の会社計画より1500億~1600億円程度悪化しそうだと発表した。従来計画は2018年度比79.6%減の650億円を見込んでいたので、850億~950億円程度の赤字になる可能性がある。現在進める人員削減など、リストラの関連費用が増える公算が大きく、さらに赤字幅が拡大しそうだ。最終赤字はリーマンショックが襲った2008年度以来、11年ぶりだ。

営業損益(従来は850億円の黒字計画)も1200億~1300億円程度減少して赤字に転落する。新型コロナの感染拡大によって、新車などの販売減少で900億円悪化するほか、販売金融事業で貸倒引当金300億円の追加計上を見込む。

ただ、業績への影響がさらに深刻化するのは4月から始まった2020年度になる。日産は3月中旬以降、新型コロナの広がりを受け、欧米にある全工場で生産を停止。市民の外出制限で販売が急減した。スペイン工場など欧州で生産再開の動きが一部出始めてはいるが、需要が底を打って明確な上昇に転じるのに長い時間を要するのは間違いない。

世界販売のおよそ3割を占める中国では、2~3月の販売が急減。現地の合弁会社の1~3月期の損益は日産本体の4~6月期持ち分法損益として反映される。日産の2018年度の持ち分法損益は2185億円の黒字だったが、多くは中国で稼いだとみられる。頼みの中国でさえ散々な現状では、今年度の第1四半期(4~6月)に巨額の赤字を出す公算が大きい。

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