世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。4月7日に政府が発表した緊急事態宣言もあり、在宅勤務を取り入れたり、国内出張を禁止するなど、自粛の動きが多くの会社で広がっています。
日本経済新聞の調査によると、約5割の企業が原則または一部で在宅勤務に切り替え、歓送迎会や宴席を自粛する企業は8割を超えているとのこと。
社内会議や取引先との打ち合わせをビデオ会議で行う会社が増えるなど、変化は続きますが、一方、「自粛後」に向けた前向きな活動を止めないことも必要です。
その1つのテーマが「採用」。今、景気の不透明感を踏まえて、凍結をしている会社も出てきていますが、自粛後もそれでいいのか? どのように取り組むべきか? みなさんと考えていきたいと思います。
新卒採用は厳しくなる一方、中途採用は活発に
時事通信社が主要大手企業100社に対して行った2021年春新卒採用計画の調査によると、2020年春に比べ採用を「減らす」と回答したのは24社で、前年調査(12社)から倍増。大手企業の積極採用にブレーキがかかり始めた可能性があります。
大企業において、戦力になるまでの時間がかかる人材の採用は控えておこう……と判断する慎重さが出てきたことがわかる変化ではないでしょうか。
また、新型コロナウイルスの感染拡大への対策として、採用プロセスのWeb化については、会社説明会は約50%の学生がWeb化を望んでいますが、個別・グループ面接ではそれぞれ50%以上の学生がWeb化を望まないと回答。採用担当や現場社員に直接会えないことで、会社の雰囲気がわかりづらくエントリーシートや履歴書が書きづらく、また、PCやWeb環境の不安などからWeb化の採用選考に不安があるようです。
加えて、採用数が不透明な状況も、学生にとって厳しい環境と言わざるえません。おそらく東日本大震災のとき以上に厳しい環境でしょう。ただ、会社からすれば生き残るための判断と言えます。これ以上、採用環境が冷え込むことがないように願うしかないかもしれません。
一方で、中途採用に関しては少し様子が違います。この厳しい状況だからこそ、活発に採用を行おうとする動きもあるようです。
背景には、在宅勤務が増えたことで転職活動を始めた人が増えたことがあります。筆者が会話した総合商社に勤務するGさんは最近、初めての転職活動を開始。この機会に次のキャリアを考えるべく複数のエージェントに登録して面接を続けています。
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