「明日から休業になりますが、いつまで続くか未定なんですよ」
4月8日、東京都内のスターバックス店舗の女性店員は、残念そうにこう話した。
新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、安倍晋三首相が国内の7都府県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・大阪府・兵庫県・福岡県)を対象に「緊急事態」を宣言したのは、前日の4月7日夕方だ。
それを受けて、スターバックス コーヒー ジャパン(日本法人)は翌8日、「4月9日から当面の間」として、上記都府県の店舗の休業を発表した。発表された休業店舗数は850店で、国内1530店(2019年12月31日現在)の約56%に当たる。同社は9割超が直営店だ。
感染者が日々増加し、亡くなる人も増える中での措置だが、筆者は同社の「コロナ対策」を今年2月から見てきた。その経緯も踏まえて「カフェの役割」を考えたい。なお、状況は刻々と変わるので、本稿執筆時の見解と認識していただきたい。
「喫茶店」は休業要請から外れたが…
同社が4月8日に発信したニュースリリースにはこう記されていた(抜粋)。
「店舗休業に際し、スターバックスでの時間を楽しみにしてくださっていたお客様にはご不便をおかけしますが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
休業店舗が営業再開しました際には、皆様とお会いできますことをパートナー(筆者注:従業員)一同、楽しみにしております」
4月10日、東京都の小池百合子知事が、休業要請などの対象にする施設を発表した。「遊興施設」「大学、学習塾」「運動施設、遊技場」「劇場、映画館など」「集会・展示施設」「商業施設」(生活必需品の小売りは除く)の6分野で、これ以外にも都独自で休業を依頼する施設を定めた。なお同日、国も同様のガイドラインを公表した。
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