足立区を根こそぎ変える「給食革命」 “犯罪の多い街"が持つ、負のスパイラルを変える

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ほかにも、貧困の差、学力、健康といったボトルネック的な課題があり、それを解消しないかぎりは「相変わらず足立区は……」と言われ続けることになります。

これらには正面から向き合っていかなければいけません。私は「ワーストワンを解消します」と言い続けているので、議会から「区長がワーストワンと言うから、余計にみんながそうイメージする」と反論されたこともあります。が、やはり正面から戦わないといけないんですよ。こそこそやっていても、状況は変わらない。

それぞれの課題は個別に存在するのではなくて、すべて相関関係があって負のスパイラルを描いています。戦略や仕組みを構築しながら、断固たる決意で解消していかざるをえません。

――足立区は待機児童対策でも問題視されたことがありました。現在は解消されたのでしょうか?

待機児童対策は2013年度と14年度の2年間で1000人の定員を増やす約束をしています。その計画に沿って、14年度は定員数を約700人増やす計画です。

待機児童数もきっちりと減っているのですが、一方で新しいマンションがたくさん建設されていますので、保育所どころか小学校も足りない状況です。まだまだこれから、対策を打っていかなければいけません。

待機児童については、数だけで判断してほしくないですね。フルタイムで働いている方に最適な環境を整えることは最低限必要ですが、中には「この保育所でなければ(入園しない)」という親御さんもいます。待機の中身も分析していただきたいと思っています。

(撮影:尾形文繁)

梅咲 恵司 東洋経済 記者

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うめさき けいじ / Keiji Umesaki

ゼネコン・建設業界を担当。過去に小売り、不動産、精密業界などを担当。『週刊東洋経済』臨時増刊号「名古屋臨増2017年版」編集長。著書に『百貨店・デパート興亡史』(イースト・プレス)。

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