告白します。私は少し変わった少年でした。というより変わったものに興味がありました。中学時代はその最たるもの。「運動中は水を飲むな」「投手は水泳厳禁」といった妄信がはびこっていたその時代(35年くらい前)、科学的なトレーニング理論に興味を引かれていたのです。愛読誌は「トレーニングジャーナル」で、当時は珍しかったジム(=国立競技場スポーツセンター)に足しげく通っていました。
そんな私が、久しぶりに「これはスゴいぞ!」と興奮を覚えたのが、ほかでもない今回ご紹介するダイエット法です。効果的なのは言うまでもなく、簡単なので無理なく続けられる。しかも、ダイエットに限らず老化防止にもつながるという優れものです。
まず方法論を説明しましょう。あまりにシンプルなので拍子抜けするかもしれません。このダイエット法は“食べる順番を守るだけ”。具体的には、野菜→たんぱく質→炭水化物の順に食べればいい、というものです。この単純明快さが最大の特長であり、さまざまな利点を生み出しているのです。
“食べる順だけ”ダイエット法。
「野菜」→「たんぱく質」→「炭水化物」の順番に食べるだけ。
朝昼晩の3食しっかり食べてもいいし、何を食べても原則OK。
最初の利点について説明しましょう。それは「無理なく続けられる」ことです。面倒なカロリー計算をしなくていいし、つらい食事制限も必要ない。ただ、食べる順番に気をつけるだけ。簡単だから無理しなくても続けられるというわけです。
ある調査によると、従来のカロリー計算と栄養素を中心にした方法の3倍以上の継続性があるそうです。この調査の対象は糖尿病の患者さん(ここは注目ポイントです)。糖尿病といえば進行すると失明や手足の壊死につながる怖い病気です。だから有効とされる食事療法のモチベーションが高いはずです。しかし従来の方法は面倒で難しい。だから1年以上、継続できる人は30%弱しかいないそうです。
一方の“食べる順番だけ”法は、1年経過した時点で98%、2年経っても94%の人が継続と、ほぼ全員が続けられるという結果がでているのです(梶山靜夫博士、今井佐恵子博士、2010年)。
この数字、ダイエットを始めてはやめることを何度も繰り返す「永遠のダイエッター」には、ずっしりと胸に響く福音でしょう。続けられることがダイエットの“真の成功”を約束するからです。食事は毎日の習慣ですから、「面倒」なものより「簡単」なほうが続けやすい、というごくごく当たり前の話です。
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