国語の「読解が甘い子」が激変する具体的な方法 臨時休校は、国語力を伸ばす最良の機会だ
では、答え合わせをしていきましょう。
ア)「×」です。「時計の価値を低めてしまうと考えた」というようなことは書かれていないからです
イ)「○」に近い「保留」です。特におかしいところはありません
ウ)「×」です。「羨望を抱いた」というようなことは書かれていないからです
エ)「×」です。「自信を後押ししてしまった自分の行動を悔いて」というようなことは書かれていないからです
以上、「×」のア・ウ・エを除いたイが正解になります。
ア)「×」に近い「保留」です。時計屋の「ミーハー時計」という言葉にあるように、「実用性を優先させる人物」という肯定的な評価とはむしろ反対だからです
イ)「×」に近い「保留」です。「経験的に物事の本質を価値付け」るというようなことは書かれていないからです
ウ)「×」です。「自らの道を追い求め」る、「世の中の動向には流されない」ということはいずれも書かれていないからです
エ)「○」に近い「保留」です。特におかしいところはありません
選択肢は“間違っていないもの”を選ぶ
いかがでしょう。皆さんは正解できましたか?
繰り返しになりますが、正解不正解だけでなく、「正解以外の選択肢がそれぞれどんな理由で不正解なのか」を論理的に理解することが大切です。
読解問題は、合っていそうなものを選ぶのではなく、間違っていないものを選ぶことが大事です。「こういうことを言っている」というのではなく、「こういうことは言っていない」というものを消していって、残ったものが正解です。
そのためには、すべての選択肢を読み取るための「読むスピード」が必要です。時間をかけて考えればできるのに、テストではできないというのは、たいてい問題文を読むスピードが遅いという時間不足が原因です。最初は、正解を選ぶためにじっくりと読む練習をして、いつでも正解が選べるという自信がついたら、次はスピードを上げて読み取る練習をしていきましょう。
読む力のある子に見られるのが、問題に対する答えを文章全体から考えて、自分の体験に照らし合わせながら答えることです。
例えば、「このとき浦島太郎がカメを助けた気持ちとして適切なものを選びなさい」という問題で、その問題文の文章から答えを探すのではなく、自分の体験から類推して、自分が浦島太郎になったつもりで答えてしまうのです。
読む力があるのに×が多い場合は、「答えは文章中にある」ということを教えてあげると、それだけで成績が大きく変わります。迷った場合は、文章内容と選択肢の内容を比較して、合っていない度合いの大きいものから順に消していくと正解にたどり着けます。
ぜひ、これらを踏まえ、親子で一緒に読解問題に取り組んでみてください。
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