学生たちがすがりつく最新“就職活動”、就活情報会社以外の情報に注目が集まる
実はこのセミナーが学生たちの間で人気を集めている。昨年は受講者が年間2万5000人にも達したといい、今年も満席の状態が続く。
Webの告知を見て応募したという人もいたが、先輩に薦められたという学生も多い。大々的なPRはしなくても、学生たちの口コミで、セミナーの存在が知られているのだ。
話題のセミナーや企画だが、二つに共通しているのは、就職情報会社と異なり、本業を別に持っている点。そして、利益を度外視している点だ。It’s MEプロジェクトは、「『挑戦者を応援する』という会社の活動の一環で、今年は100年に一度という危機の中で挑戦する就活生を応援した」(甲斐氏)という。
LR社も、モバイル広告代理店事業が本業のベンチャー企業。セミナーの講師も務めるLR社の金子真歩取締役は、「開催しているのは会社を知ってもらうため。この中に、一緒に働きたいと思う人がいるはず」と採用活動の一環と話す。講習料も無料だ。しかし、「会社の宣伝よりも、学生たちに就職活動を通して自己分析や生きる意味を伝えたい」と、セミナー同様に思いを熱く語った。
就活という、学生にとって人生を決める大事な局面。こうした企業が損得抜きで応援する姿勢は注目してもよいだろう。
(週刊東洋経済)
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