働かないオジサンの定年後は、寂しい

サラリーマンは、社会と直接つながっていない

どこの職場にもいる、「働かないオジサン」――若手社員の不満が集中する彼らは、なぜ働かなくなってしまったのか? 「どこの職場にもいる」ということは、何か構造的な問題が隠れているのではないか? ベストセラー『人事部は見ている。』の筆者が、日本の職場が抱える問題に鋭く迫る。
定年後、社会とどう接点を持つかは、重要なテーマだ。(写真はイメージ。撮影:尾形 文繁)

定年後の生活は、ハッピーか?

『アバウト・シュミット』という米国映画をご存じだろうか。名優ジャック・ニコルソンが演じる主人公シュミットが、勤め先の保険会社の机に座って定年退職日の終業を待っている姿がオープニングである。

シュミットは、仕事一筋のまじめで平凡な男なのだが、定年後には大きな試練に見舞われる。退職後に会社に行くと、自分が作成した引き継ぎ書類がダンボール箱に入れられたままであることを知り、ショックを受ける。その後、妻が急死するが、彼女の手紙を整理していて、妻と親友が不倫をしていたことを知って憤る。

一人娘が連れてきた婚約者は、どうみても彼にはまともにみえない。結婚式のスピーチを終えると、シュミットはトイレにかけ込み、その怒りを爆発させる。

このほかにも厳しい現実が次々と彼を襲う。

シュミットの日常の姿を淡々と描きながら、オジサンのとまどいと孤独を見事に描いている。定年後の厳しさの一端を知り、私にとっては、どんなホラー映画よりも恐ろしかった

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