数字至上主義は仕事をつまらなくする

ファースト・コラボレーション驚異のチームワーク!

紙吹雪でお出迎え

「どんな人たちなんだろう……」

お店に到着し、ちょっとドキドキしながらドアを開けた瞬間、思いがけないことが起こりました。「ようこそエイブル高知東店へ!」の言葉と拍手とともに、色とりどりの紙吹雪が私の全身を包んだのです。ここまで歓迎されて、うれしくない人はいません。さすがは顧客満足度1位の会社、と納得。

実はファースト・コラボレーションは「ビッグスマイル」で顧客満足度1位になったばかりでなく、経産省「おもてなし経営企業選」に選出され、「働く幸せ」部門では第1位に入賞。さらに地元高知市の「高知市男女共同参画推進企業」(平成25年度)に選ばれています。また2011年には子育て支援に注力し、社員の活力を生み出す経営をしていることから、四国地域創出イノベーション協議会主催の第1回「四国でいちばん大切にしたい会社大賞」奨励賞を受賞しているという優良企業なのです。

しかし不動産業界の営業は、もともと「根性、忍耐、長時間労働」の三拍子がそろった典型的な「THE男社会」。なぜこのような会社をつくることができたのか、武樋泰臣社長にお話を伺いました。

武樋社長が別々の会社2社を同時に引き継ぎ、ファースト・コラボレーションを設立したのは2002年のこと。当初は異なる企業風土同士の対立があり、混沌としていたといいます。しかし、まさにこのピンチが転機となりました。

「このままでは会社が潰れる」と危機感を抱いた武樋社長は、逆に「どうすれば会社は潰れるのか」を研究したそうです。すると潰れた同業他社には、ある共通点があることに気づきました。それは社長がワンマンであること。そして給与システムが不動産業界特有の「歩合制」であること。

「社員の目の前にニンジンをぶらさげて“走れ”とムチでたたくようなやり方は、短期的には効果があるかもしれません。しかし長くは続かないんですよ」(武樋社長)。

一方、「潰れない会社」にも共通点がありました。それは旦那さんと奥さんが夫婦で経営しているということ。

「旦那さんと奥さんの間柄なら、遠慮なくなんでも話せるし、同じ目的に向かって一緒に頑張ろうという気持ちを持っていますよね。つまり意志の疎通ができている。こんな会社は強いのです」(武樋社長)。

ということは、社長と社員たちの間でも、そういう雰囲気をつくればいい。もちろん本物の夫婦と同じようにはいかないでしょうが、いい意味で家族的な経営を目指すべきだと考えた武樋社長は、社員たちと話しあって、経営理念の策定に乗り出します。試行錯誤の末、8カ月かけて決まったのは、「この会社をお互いが支え合う場とする」というものでした。つまり歩合制が営業担当の社員同士を競争させる仕組みだとしたら、それとは正反対の「歩合なし、ノルマなし、飛び込み営業なしの、みんなで支え合う職場」にしようと考えたのです。

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