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トランプ怒らせたアップルに「iPhone関税」の脅威。“最もお気に入りのCEOの1人”が一転、ホワイトハウスの標的に

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(写真:David Paul Morris/Bloomberg)

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大統領ドナルド・トランプの最近の中東歴訪に先立ち、ホワイトハウスはアメリカ企業のトップや代表者らに同行を促したが、2人の消息筋によると、アップルCEOのティム・クックは誘いを断った。

中東歴訪中、繰り返し口撃

この選択はトランプをいら立たせたようだ。サウジアラビアからアラブ首長国連邦(UAE)へ移動する間、トランプはクックを繰り返し口撃した。

サウジアラビアのリヤドでも、トランプは演説を脱線させて、ホワイトハウスの代表団とともに中東を訪問したエヌビディアCEOのジェンスン・フアンを持ち上げ、クックをたたいた。

「ティム・クックはここにいないが、あなたはいる」。トランプは、ブラックロックのラリー・フィンクや、オープンAIのサム・アルトマン、シティグループのジェーン・フレイザー、半導体企業AMDのリサ・スーといった企業トップの面々が参加したイベントで、エヌビディアのフアンに向けてこう言った。

その後カタールに移動したトランプは、「ティム・クックとちょっとした問題があった」と語った。トランプは、アップルのアメリカに対する投資を褒める一方、クックにこう伝えたと述べた。

「しかし今は、インドのあちこちで(iPhoneを)作っているそうじゃないか。私はインドで作ってほしくない」

そして5月23日の朝、トランプはソーシャルメディアの投稿で、自らの政権とアップルの幹部たちに不意打ちを食らわせた。アメリカ以外の場所で製造されたiPhoneに25%の関税をかけるという脅しの投稿だ。

この投稿によってアップルは、政権の標的として再び銃口を向けられる立場となった。その1カ月ほど前にクックはロビー活動によって、中国で組み立てられアメリカで販売されるiPhoneに対する145%関税の適用除外を勝ち取っていた。

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