事故物件を「安いから借りる人」の偽らざる事情 人が亡くなってしまった部屋を貸す側の苦労
事故物件とは、自殺や殺人などで人が亡くなった部屋のことだ。借り手がつかないため、家賃が下がる場合が多い。
最近では、そういう家賃が下がった事故物件にあえて住みたいという人も増えているという。
ならば事故物件であるということが、ビジネス上のメリットになることはあるのだろうか?
全国の事故物件を地図上に表示するインターネットサイト『大島てる』を運営する、大島てるさんに話を聞いた。
「事故物件に住みたい」わけではない
「最初にはっきり言うと、自分の保有している物件が事故物件になるのはどう考えても損なんです。損をどれくらい小さく抑えるかに、知恵を絞ることはできますが、得することはありえません」
大島さんいわく、まず大前提としてほとんどの人は
「事故物件には住みたくない」
と思っているという。
人が亡くなる以前と同じ条件で貸し出しをしていると借りる相手を見つけることができないため、やむをえず特典をつけることになる。一番多いのは「家賃を下げる」という特典である。
・毎月2万円値下げ
など、それぞれの物件で値段が下げられる。
「つまり事故物件に住みたいという人は、事故物件に住みたいから住むのではなく、
『家賃が安くなるから』
住むんですね。
事故物件に住むのは気持ち悪いけれど、年間24万円も安くなるなら我慢して住んでやろう……とそういう気持ちなわけです」
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