伊藤園の決算日は4月、アパレルの決算日は2月なのはなぜ?決算日を深掘りすると見えてくる、業界ごとのユニークな事情

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茶畑で茶摘みをする茶娘2人
伊藤園の決算がよくある3月や12月ではなく4月なのには、実は深い理由がある(写真:よっちゃん必撮仕事人/PIXTA)
あなたの勤める会社の決算日はいつで、どういう理由でその時期になっているのか? そう聞かれても、「入社する前からそうだったから考えたこともない」という人が大半だろう。しかし、企業が決算日をいつにしているのか、ということには深い理由が存在している。
火星の決算日はいつになる? 地球人のための会計入門』を上梓した明治大学専門職大学院教授の山口不二夫氏が、世界と日本の決算日の違いや、業界ごとに最適な決算時期が異なる理由について解説する。

日本では上場企業の6割が「3月決算」

会計の基本は「記録」であり、お金の出入りを記録した帳簿は、さまざまな形で経済活動に役立ちます。

日々の収支の記録や月次決算など、帳簿にもいろいろありますが、企業をはじめとする組織にとっていちばん重要なのは、年次決算のときに作成する財務諸表です。

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年次決算では1年間の利益が算出され、その組織のパフォーマンスが測定されます。それに基づいて株主への配当が決まるだけでなく、次の1年に向けた管理会計もそれに基づいて作成されます。

組織の過去・現在・未来を見定める機会という意味で、決算は会計における最大のイベントです。

では、その年に1度のビッグイベントをどのタイミングで開催するのか。

単純に考えれば、暦年の区切りである12月末日に決算日を設定するのがわかりやすい気がします。

それなら「2024年はこうだった」とか「2025年の目標はこうしよう」といった話が、カレンダーとずれることがありません。実際、欧米の企業は多くが12月決算です。

しかし日本企業の場合、いちばん多いのは3月決算です。上場企業約4000社のうち、2200社は3月決算ですから、約6割と断トツです。

これはいうまでもなく、国家予算から学校制度にいたるまで、日本では4月から3月までを「年度」とする習慣が根づいているからです。

日本の会計年度が4月−3月制になったのは、1884(明治17)年のことです。そうなった理由はいくつかありますが、西洋化を進めていた日本が英国の影響を受けていたことは間違いないはずです。

もともと英国の会計年度はイースター(キリスト教の復活祭)から始まっていましたが、それでは年によって日付が違うので、ある時期から4月1日〜3月31日となりました。

これは、日本の農業の収穫期や酒造税の徴収期などにも合っていたので、導入しやすかったと考えられます。

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