突然の臨時休校で、子どもたちがスマートフォンに向かう時間がますます増えるかもしれない。それでなくとも、スマートフォンでのコミュニケーションがきっかけになった、子どもの誘拐などの犯罪が相次いでいる。各種報道を見る限り、SNSやゲームで見ず知らずの大人と接触することが原因となっているケースが多い。判断力が十分養われていない子どもに、制限をかけず、ネットを使わせるリスクは非常に高い。
犯罪に巻き込まれるのとは性質が異なるが、ゲームやコミュニケーションに熱中しすぎて、学生の本分である勉学に熱が入らないこともある。少なくとも高校を卒業するまでの間は、子どもに持たせるスマートフォンは、親が適切に管理したほうがいいだろう。
こうした事件を受けて開発されたわけではないが、iPhoneにも、子どもの利用を適切に管理する機能が搭載されている。「スクリーンタイム」がそれだ。元々のこの機能は、iPhoneを使いすぎるのを防ぐために導入されたものだが、iCloudの「ファミリー共有」を通じて、子どもの利用を管理することもできる。アプリごとに利用時間の制限をかけたり、通話相手を限定したりといった制限をかけられるのが、この機能になる。
ただし、スクリーンタイムはあくまでスタート地点。網羅的に機能が搭載されている一方で、抜け道も存在する。そのため、スクリーンタイムの弱点は、別の方法でカバーしておくようにしたい。そこで今回は、子どものiPhoneを適切に管理する技を順に紹介していきたい。
1.アプリの利用時間を管理できる「スクリーンタイム」
iOS 12から搭載されるようになったスクリーンタイムだが、この機能を使うと、自分の端末だけでなく、ファミリー共有を設定した子どもの端末も同じように管理することが可能になる。利用するには、まずファミリー共有のApple IDを作成する必要がある。
すでに子どもがiPhoneを使っている場合は、そのApple IDをファミリー共有に登録することも可能だ。「設定」アプリを開き、自分の名前が記載されているApple IDやiCloudの設定画面を開いたら、「ファミリー共有を設定」をタップする。後は手順に従い、子ども用のApple IDを作成するか、すでに持っているApple IDをファミリー共有に登録すればいい。
ファミリー共有を設定すると、「設定」の「スクリーンタイム」に、「ファミリー」という項目が追加される。ここに記載された子どもの名前をタップすると、子ども用のスクリーンタイムを設定できる。
まず最初に設定できるのが「休止時間」。開始と終了の時間を指定でき、この時間は、電話やメッセージに加え、アプリの使用もできなくなる。
次に設定できるのが、「App使用時間の制限」。指定したカテゴリーのアプリを、1日に何分、何時間まで利用できるかを決めることが可能だ。
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