外国人が「ラーメン」に感じる超高いハードル 慣れていないと注文すらおぼつかない

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ラーメンが到着し、1人が早速麺を口に運びましたが、その瞬間、熱さにビックリした猫のように飛び上がりました。あまりの熱さに驚いたようです。それを見ていたもう1人は、慎重に食べないといけないと思ったのか、スパゲティを食べるように、フォークとスプーンを使って食べていました。しかも、「フー、フー」と念入りに冷ましてから。

こんな調子だったので、食べ終わるのに30分以上かかりました。周りにいた日本人からすると面白かったみたいですが、ラーメンを食べていた本人たちは必死で、ようやく1杯を食べ終えたという感じでした。

このことからもわかるように、ラーメンをすするのは、外国人にとってとても難しいことです。すすることによって、麺と一緒に空気を吸い込めるので、熱いものも食べられると聞いたことがありますが、そもそもヨーロッパの人はそんなに熱いもの食べる機会が多くありませんし、熱すぎれば適温になるまで待ちます。

広い心を持って対応してほしい!

たまに夫は、アテネの日本食材店で日本のブランドのカップラーメンを買って食べていますが、あまり食べた気がしないそうです。なぜかと言うと、麺が日本のカップラーメンのものより短く、麺をすすらなくても食べられるようになっているからだそうです。これだと、日本人にはちょっと物足りないかもしれませんね。

以上の3点以外にも、外国人が戸惑ってしまうことは多々あると思います。日本は規律がしっかりしていて、ルールを守る人が多いので、どうしても外国人の振る舞いが少しルーズに見えてしまうかもしれません。

ラーメン屋さんには、その店ならではの美学を持っているお店も多いですし、お客さんがそのしきたりに従うことも含めて、そのお店で食事することなのではないかと思います。確かに、それもすばらしい文化だと思いますが、冒頭書いたように、戸惑っていても広い心を持って対応していただけると、そのぶん外国人もハードルを高く感じなくて済むはずです。

日本人に比べると、マイペースな人が多いかもしれないけど、寛容に受け入れてもらえるとうれしいです。でも、度がすぎるようだったら、怒っても大丈夫ですよ!!

アナスタシア・新井・カチャントニ 通訳、翻訳家、ライター

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アナスタシア・アライ・カチャントニ / Anastasia Arai Katsantoni

ギリシャ生まれ。ギリシャの大学の専攻は物理だったが日本に興味を持ち、現在は通訳、翻訳家、コーディネーター、ライターとして活動。日本のポップカルチャーから伝統文化、料理まで、幅広い分野を研究。また、ギリシャで剣道を教える日本人の夫を手伝う傍ら、自らもギリシャ人に日本語を教え、日本の文化を伝えるべく奮闘中。現在はアテネ近郊に在住。ブログはこちら

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