アマゾン創業者が失敗し続けている最大理由 「50代でもサードドアは開く」沖縄起業家対談
棚原:私はすごく小さいコミュニティーで闘っています。お客さんが味方であり、敵でもあるんです。ウーバーもそうですが、モビリティーサービスのドライバーはブルーカラーの方が多いんです。運転代行もほとんどそう。しかもマーケットはすでに存在し続けて、独自の文化もあります。
新たなマーケットを作るのでなく、すでにあるマーケットを再構築することが必要で、そのために今あるマーケットの人々としっかり対話しなければなりません。反発も受けますし、抵抗もあります。でも少しずつ時間をかけて説得を試みることがチャレンジかなと思っています。正直、ゼロから作っていけるベンチャーがうらやましいですよ。
池見:とくに運転代行は特殊なビジネスですから、法律や慣習が先行している状況もありますね。習慣を変えるのは大変なことです。
僕はいまマレーシアに住んでいますが、沖縄は東京経由で来る方法と、クアラルンプールから上海経由で来る方法とがあります。後者のほうが近いんですよ。みなさんは、アジア展開など、沖縄だからこその地理的メリットを生かしたビジネス展開などは考えていらっしゃいますか?
村田:2019年12月から台湾展開を始めます。実は沖縄は、東京よりも台湾のほうが近いんです。台湾にはまったくパートナーもいない状態で、最初は恐れもあったのですが、当たってみると実は台湾には『サードドア』で言うインサイドマンが結構いることがわかりました。やってみたら意外とできたという感覚です。人材もいるし、観光客も多いし、パートナーを開拓しやすく、展開しやすい。台湾にはメリットがありますね。
バナヤンさんは、成功と失敗は同じで、コインの裏表だとおっしゃっていますが、チャレンジの途中でやめてしまった人に対してはどのように捉えていますか?
重要な目標や理由があれば諦めない
バナヤン:やめるにもいろんな要因がありますよね。チャレンジが大きすぎたという場合、ビジネスによってはそもそも不可能だったという場合、そして当初の目的より大事なことが出てきたという場合もあると思います。
ただ、中にはモチベーションを失って、自分のビジネスのことを忘れてほかのことをやり始める人もいますね。私は、自分が本当に大事だと思っていることならば、どうにか方向性を見つけるものだと思います。
仮にビルの3階に100ドルがあって、見つけた人がもらえるとします。みんな駆け出していきますよね。でも、もしもそのビルが火事になっていたら、さすがに行く人はいません。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら